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「ツボ」とは違う「反射区」とは?米国医師が起源のリフレクソロジー療法の用語

Text:吉田佳代

「ツボ」とは違う「反射区」とは?

ツボというのは、「押せば痛い」「押し続けると改善する」などのイメージを持っています。対して「反射区」とは? ほぼ初めて聞いた用語で、意味が全くわかりませんでした。この2つにはどのような違いがあるのでしょうか。

「ツボ」とは伝統的な中国医学を基盤とした東洋医学の健康療法です。人間の体には経絡と呼ばれる気や血が流れる通路があり、この経絡上に存在しているのがツボです。トラブルがある臓器に関連するツボを押すと痛みを感じ、押すことで臓器改善にも効果を発揮します。ひとつのツボで複数の臓器や症状に効くこと、全身に存在することも特徴です。

対する「反射区」とは、19世紀の米国医師が起源の「リフレクソロジー」という療法の用語です。反射区とは、体の器官や内臓につながる末梢神経が集中している箇所で、足裏や手のひらの中心に存在しています。それぞれの反射区は臓器と呼応しており、反射区を押すことでその臓器に働きかけることができるのです。

このように違いのある「ツボ」と「反射区」。ツボは点で、反射区は面、という違いもあります。ですので刺激するときにも点と面でアプローチする方法が違うのですね。「ツボ」では主に臓器系の機能の正常化、肩こりや頭痛の改善が意図され、リラックス効果は期待されていません。対し、リフレクソロジーでは「反射区を刺激することで全身のバランスを整え、機能回復をはかると共に、リラクセーションを促す。メンタル面のケアにも効果が期待でき、自然治癒力や免疫力などの向上にも効果をあげる」とされています。

手のひらの主な反射区

「ツボ」と「反射区」を組み合わせた療法も

ただ、現代においてはこの「ツボ」と「反射区」への療法を組み合わせた治療も行われています。目が覚めてから日々の活力アップ、不調の改善など、人には色々な望みがあるもの。そのそれぞれに対して、対処法が用意されているのです。痛みの仕組みとは、ストレスなどで筋肉が緊張することにより血管や神経を圧迫して痛みが生じたり、血行不良で老廃物がたまり酸素が足らずに酸欠状態となって危機を感じ発痛物質を出したりすることです。これを、緊張をほぐし血行を促進することで解消していくのです。

体に備わった、自然に病を治癒する力を引き出すこの療法、医者に頼らずに健康な生活を手に入れるという意味で、今後さらに重要になっていきそうです。病気を未然に防ぐという意味でも、体からの不調のサインを受け取ることのできるこの療法には注目です。

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