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「企画を進まさせていただきます」ってヘンです!間違えやすい「さ入れ言葉」と正しい敬語とは!?【 頭がいい人の敬語の使い方】

Text:本郷陽二

「企画を進まさせていただきます」ってヘンです

自分が提出した企画に上司のOKが出て、いよいよ具体的にスタートしたとします。

「うまく進めてくれよ」という上司の励ましに、

「はい、早速、進まさせていただきます!」

意欲をみなぎらせたつもりが、 上司の表情に怪訝さが……。その胸の内を察すれば、「敬語もまともに使えないで、先方との交渉は大丈夫かな?」という思いがきざしたということでしょう。

「させていただく」は正しい。しかし、「進む」に「させていただく」をつけるのは具合が悪いのです。どう言うべきでしょう。

「進ませていただきます」

が正解です。両方の違いは「進む」に「させる」をつけるか「せる」をつけるかです。どちらも「他人にある行為をするようにしむける」場合や「ある行為をすることを許す」場合に多く使われるのですが、自分の行為を許すという意味で使うと、相手に対する敬意を表すことになります。

「進まさせていただく」という表現は、使役を表す助動詞「せる」に、「さ」を入れた言葉で、「さ入れ言葉」とも呼ばれます。

もちろん「させていただく」という言い回しがすべて間違いというわけでありません。「着させていただく」や「勉強させていただく」のように、敬語として問題ない使い方もあります。 いずれにしろ、 「~させていただく」という言い回しには注意が必要でしょう。

また、 このケースでも 「進む」 ではなく 「進行」や「進める」を使って、ただきます」 「進めさせていただきます」なら正しい敬語になります。

間違えやすい「さ入れ言葉」

間違い敬語

行かさせていただきます、つくらさせていただきます、休まさせていただきます

正しい敬語

行かせていただきます、つくらせていただきます、休ませていただきます

「~させていただきます」がOKな場合

来させていただきます/着させていただきます/進めさせていただきます/検討させていただきます など

【出典】『 頭がいい人の敬語の使い方』著:本郷陽二

【書籍情報】
『 頭がいい人の敬語の使い方』
著:本郷陽二

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