ゴルフスイングはここ10年で急激に解析が進んだ!【フォース理論で飛ばす!/吉田洋一郎】

「フォース」は「発明」ではなく「解明」
バイオメカニクスや物理の専門家にとっては、「地面反力」などのゴルフ界的には「新しい」概念も、物理的な事実として何十年も前から知られている常識です。ただ、ゴルフスイングを科学的に解析した事例がほとんどなかったため、ひも付けが行われず、それらがゴルフスイングでどのように使われているかが明らかになっていなかったのです。
それが、この10年ほどの間で急激に解析が進んだことで、さまざまなことがわかってきて、それをプレーヤーにフィードバックできるようになってきました。
実はUSPGAツアーでは、ここ5年ほどでドライバーショットの飛距離が急激に伸びています。5年前は300ヤード飛べば13位に入っていたドライビングディスタンスが、2018年では300ヤードで61位タイにすぎないのです。アマチュアの飛距離がそれほど伸びていないことを考えれば、これはクラブやボールの進化ではなく、トップカテゴリーにおけるスイングの進化と考えて差し支えないでしょう。そしてその背景には、間違いなく「科学」の力があります。
一方で、「フォース」を使ったスイング自体も、実は特別新しいものではありません。むしろ、飛ばし屋や一流選手は昔から「フォース」を上手に利用していました。ゲーリー・プレーヤーやトム・ワトソンらのスイングを見ても、明らかに地面反力を使っていますし、古いレッスン用語の中にも「フォース」をうまく使うことを示唆したものはたくさんあります。
ですから、本書で説明する「フォース」について、「そんなの当たり前だ」とか「古い言葉を言い換えているだけだ」と思うことがあるかもしれません。しかし私が強調したいのは、これまで経験則と感覚でしか語られてこなかったことが、科学的に裏付けられ、それを論理的に説明できるようになったということなのです。これこそまさに、トッププレーヤーの感覚をアマチュアがシステムとして取り入れられるようになったということであり、ティーチングにおいては非常に画期的で革新的なことなのです。
【書誌情報】
『フォース理論で飛ばす! 世界基準の飛距離アップ術』
著者:吉田洋一郎
飛距離アップの方法として、腕力に任せてクラブを思い切り振ること、そのために筋力トレーニングが必要と考えるゴルファーが多い。ただ、これは勘違い。飛ばすためには力んで振ってもダメですし、トレーニングによって直接的にスイングがよくなるわけではないのです。だからこそ、筋力に頼らないスイングを目指すほうが効率的といえます。では、飛距離アップには何が必要か。それが本書のテーマである「フォース」なのです。「フォース(FORCE)」とは英語で、「力」という意味。スイングに関わるすべての力で、筋力だけでなく、重力、反力、遠心力など自分の外にあるエネルギー(外力)も含んでいます。この本では、「フォース」を効率的に使ってスイングスピードを上げ飛距離を伸ばす方法を紹介。外力の中でも「地面反力」「遠心力」「反動」「ミッドハンドフォース」の4つに焦点を当て写真、図版を多用して解説しています。また、アマチュアゴルファー4人に著者が実践レッスン。「フォース理論」に基づく指導を1カ月行い、その成果も収録しています。
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