【ACTION 提案】「上から目線」と思われないアドバイスの時の言葉「こんな方法はどうかな」
控えめに選択肢を提示する
後輩や部下など、若い人を相手にアドバイスをするとき、とにかく「絶対に◯◯したほうがいい」と押しつけがましく言う人がいます。しかし、これはあまりよい言い方ではありません。言われたほうからすると、「上から目線で言っている」「自分を支配しようとしているのでは」と、反発心を抱いてしまいかねないのです。
アドバイスする側の人とされる側の人では、時代や環境が大きく違います。その人がやって成功したからと言って、今の若い人が同じことをしてうまくいくとは限らないのです。
こんなときの上手なアドバイスは「選択肢を示してあげる」ことです。例えば、「こんな方法はどうかな」「こんな案を試してみたら?」というように、「あくまでもそれを選ぶかどうかはあなた次第ですよ」というニュアンスをもって話すのです。そこに、「その案を選んだ場合もしっかり見守っていますよ」という意味合いも込められればベストです。
もちろん、自分で選んだからにはうまくいかなかったときの責任も、その人にかかってきます。しかし、それは、仕事をしていく上では当然のこと。その人には、そのやりかたで失敗する権利、それによって新たな学びを得る権利があるのです。
このようなアドバイスをしていけば、相手はむしろ、「問題解決の案をもらえた」と、気持ちよく感じるでしょう。部下や後輩へのアドバイスは、「知識や経験をそっと差し出す」ぐらいの気持ちで行うのがちょうどいいのです。
選択肢を示し、判断は相手に任せる
「上から目線」に聞こえる話し方
「もっと外に出て、人とたくさん話さないとダメだろ」
- 「 絶対にこうしたほうがいい」というのは「上から目線」に感じる
- 自分のやりかたを部下などに押しつけることは、相手を支配しようとすること
↓
- 言われた側は、「今は時代も環境も違うしな」、「うまくいったのは、あなたの場合ですよね」という気持ちになる。
- 今のやりかたで失敗して学ぶ権利、骨身にしみて学ぶ権利がある。それを奪ってはいけない。
上手なアドバイスの言葉
「例えば、こんな方法はどうかな」
- 押しつけるのではなく「あくまでひとつの考え方」として選択肢を示す
- 「判断するのは( もちろんそれに責任を持つのも)あなたですよ」という意味合いを持たせる
- 「経験や知識をそっと差し出す」というぐらいの控えめな姿勢が大切
CHECK!
- 叱る、教えるのではなく、選択肢を提示する
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 語彙力の話』著:五百田達成
【書誌情報】
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著:五百田達成
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公開日:2025.01.08