成績欄の見方
それでは、「成績欄」の中を見ていきたいと思います。いくつか並んだ同じような箱。この小さな四角い箱の中には、かなりの量のデータが収められています。一番下が、最も新しいレース。上に上がるに従って、古いレースになっていきます。つまり、一番下が前走、下から2つめが前々走、3走前、4走前…となっています。それでは、箱の中を順に詳しく見ていきましょう。これも 2019 年 10 月 27 日(日)、「天皇賞・秋」の新聞から 1枠2番アーモンドアイの前走です。まずは一番上の段から見ていきましょう。
【5段目】
●〔斤量〕56=56 キロ
馬柱のところで触れましたが、競走馬が背負う負担重量のこと。
例えば、57 キロで騎乗しなくてはならない時、規定の重量に足りない場合は、100 グラム単位の鉛の板で調整します。重さの影響は、“1キロ=1馬身”と言われます。500 グラムで半馬身、ハナ差の接戦なんかは 100 グラムで替わるかもしれません。ゆえに、公正競馬の観点から、負担重量は精密な体重計で、厳密に計ることになっています。
●〔ジョッキー〕ルメール = クリストフ・ルメール騎手
そのレースで騎乗した騎手の名前が書かれています。
武豊
日本を代表するトップジョッキー。1969年3月15日生まれ。競馬に詳しくなくても、「武豊の名前は知っている」という人は多いはず。1987 年のデビュー以来、数々の記録を、“史上最速”、“最年少”などの言葉と共に塗り替え、“天才”の名をほしいままにしてきました。
これまでに国内外のGⅠ勝利は 100 勝以上。2018 年には、前人未到のJRA通算 4000 勝を達成しています。これまた知名度は全国区の競走馬、ディープインパクトとのコンビはつとに有名で、ディープインパクトの現役時代、全 14 戦すべてに騎乗。この稀代の名馬の走り、背中の感触は、武豊騎手だけしか知り得ないもの。ディープインパクトの走りをして、「空を飛んでいるよう」と言わしめたのは、有名なエピソードです。
【書誌情報】
『究極の競馬ガイドブック 自分で“勝ち馬”を探せるようになる』
著者:長谷川雄啓 JRAビギナーズセミナー講師
競馬場などで行われている競馬初心者施策でビギナーセミナーの講師を務めている長谷川雄啓氏。そこで競馬初心者の人々と触れ合うことで「初心者の人が馬券を買うまでに知りたいポイント」を体得してきました。これまでの教本だと、まるで家電の説明書のように、“抜け”があったらマズいと、それはそれは細かく、ビギナーには不要な細かい情報まで書いていました。この本では、そういった内容を極力省きます。ポイントを押さえれば、細かいことは自然と覚えていくので、まずは開いた“競馬の扉”を閉じさせないよう、自力で予想を楽しめるよう導いてあげるのを目的とした本です。
公開日:2020.08.22