苦難の末にB1にたどり着いた古豪クラブ、越谷アルファーズ! Bリーグ成り上がり列伝②【バスケ/Bリーグ】


日本のプロバスケットボールリーグ、Bリーグは2026‐27シーズンから新リーグを開幕させる。新リーグでは現在のようなシーズン成績による昇降格が廃止されるため、現在B2、B3で戦う各クラブにとっては今シーズンが現行制度による昇格のラストチャンス。『ラブすぽ』では今回、B3から現在B1にまで上り詰めた「下克上クラブ」をご紹介!過去の戦いぶりから昇格までの道のりを振り返る!
■B1昇格までの道のり
2016‐17 B3/4位
2017-18 B3/2位
2018‐19 B3/3位(B2昇格)
2019‐20 B2中/5位
2020‐21 B2東/3位
2021‐22 B2東/4位
2022‐23 B2東/2位
2023‐24 B2東/2位(B1昇格)
2024‐25シーズンからB1東地区に所属する越谷アルファーズだが、B1昇格までの道のりは決して平たんなものではなかった。1997年に『大塚商会アルファーズ』として発足すると、関東実業団リーグ6部に参戦し、地道に昇格を重ねていく。2004年に日本リーグに参戦するも、2007年に会員資格を栃木ブレックス(現宇都宮ブレックス)に譲渡し、関東実業団リーグ6部から再スタート。そこからJBL2にまで上り詰め、Bリーグが開幕した2016‐17シーズンはB3に所属。ただ、この時点ではクラブ形態が「プロクラブ」ではなく「企業クラブ」だったため、B2昇格権を保持しておらず、2018‐19シーズンにクラブ呼称を『越谷アルファーズ』に変更。同時に運営会社が大塚商会から切り離され、プロ化したことでBリーグ準加盟クラブに認定された。同シーズン、B3で総合2位に入り、入れ替え戦で東京八王子ビートレインズに勝利。B2昇格を果たす。
B2昇格後も、B1昇格へ向けた苦難の道は続く。2020‐21シーズンからの3季連続でプレーオフ敗退。特に2022‐23シーズンは初のプレーオフホーム開催の権利を手にするも西宮ストークスを相手に1勝2敗で敗れ、クォーターファイナル敗退。地区上位には顔を出すものの、「あと一歩」でB1昇格を逃す悔しいシーズンが続いた。
そして迎えた2023‐24シーズン。サンロッカーズ渋谷から現役日本代表の井上宗一郎など、前シーズンB1でプレーした選手を大量に補強。この、B1昇格へ向けた決死の大補強が功を奏し、同シーズンは35勝25敗、B2東地区2位で4年連続のプレーオフに進出。クォーターファイナルでは熊本ヴォルターズを相手に2連勝でセミファイナル進出を決め、圧倒的不利が予想されたアルティーリ千葉を相手に2連勝のスイープ。ファイナル進出と同時にクラブ史上初のB1昇格を決めた。
2024‐25シーズンはB1東地区で戦い、4月13日時点で16勝36敗の地区6位。プレーオフには届かなかったが、悲願のB1初年度で検討を見せている。
ちなみに越谷は2026‐27シーズンからの新リーグでは最上位カテゴリの『Bプレミア』ではなく、現B2に該当する『BリーグONE』に参入することがほぼ確定済み。B1で戦えるのは今シーズンも含めて残り2シーズンとなる。
文・花田雪
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