肩と体幹の時間差を作るのが3次元的な動き【最強インパクトを作る うねりスイング】


時間差①
肩と体幹の時間差を作るのが3次元的な動き
ゴルフスイングには時間差が絶対的に必要ですが、ここも正しい理解が必要です。
体とクラブの時間差という表現もできますが、誤解を生む可能性もあるので、より正確には肩と体幹の時間差を意味します。
たとえば「肩を回しなさい」と言うと、言われた人は肩と胴体をひとかたまりとして動かしますが、ゴルフスイングにおいてはこういう使い方ではありません。
正しくはバックスイングを胸郭から動かし、ダウンスイングも胸郭から動かします。こうすると肩は胸郭より遅れて動き、こういう時間差の使い方ができてくると、体を開かないで打てるようになります。
私は「肩を回せ」という表現が一番ゴルフではダメだと思っていて、そう言ってしまうと肩だけを動かそうとしますし、体が開いてまともに当たらないので結局「当てに行く」という動作が発生してしまいます。
ところが胸郭で時間差を作ると、胸が開かないので思い切り叩くことができます。
私はゴルフスイングにおける体の動きを「うねる」と表現し、それを体得するために「うねりドリル」をやってもらいますが、この動きとは肩と胸郭が別々に動くということにほかなりません。バックスイングで胸郭が右に動いたときに肩がついていってはいけませんし、ダウンスイングで胸郭が左に動いたときにもやはり肩はついてきてはいけないのです。
このように肩と胸郭が別々に動くことを肩と胸郭の分離といい、これができるようになるとスイングは3次元的になり、体の前傾角もキープできるようになります。
慣れていないと不自然に感じる動きかもしれませんが、必ずできるようになりますので、まずは仕組みを理解することから始めるといいでしょう。

POINT
体とクラブの時間差を作ることは大事だが体の中の運動の順番にも時間差があることがさらに重要なスイングの要素


POINT
胸郭は左方向に動いても肩はまだ残っているのがダウンスイングの時間差
時間差
ゴルフスイングにおける時間差とは肩と胸郭が動くタイミングのラグのことを指す。
このラグがない状態で体とクラブに時間差を作っても意味がない

POINT
胸郭で時間差を作ると胸が開かずにボールをとらえることができる
【出典】『最強インパクトを作る うねりスイング』著:三觜 喜一
【書誌情報】
『最強インパクトを作る うねりスイング』
著:三觜 喜一
「ゴルフスイングの習得には、スイング中の4つの連続動作を行うことが重要」という、著者のスイング理論を数多くのカラー写真を交えてわかりやすく紹介。写真の他に、QRコードで連続動作がよくわかる動画が見られる! また、「うねりドリル」「かご練」など、スイング作りに不可欠な著者独自の練習ドリルも収録。ベストセラーとなった著者の前著『ゴルフは直線運動で上手くなる! 』を補完する、スイングメソッドを完全解説し、B5判という大きな紙面、300ページ近い本書は、ゴルフ初心者から経験者のスイングの見直しに必ず役立つ一冊だ。
この記事のCategory
オススメ記事

【フリップ動作】手は動き続けながらボールをとらえる【最強インパクトを作る うねりスイング】

「まっすぐ当てよう」という意識がフリップを招く【最強インパクトを作る うねりスイング】

ヒジが先行するから速くなる! 左ハンドルのテークバック理論【最強インパクトを作る うねりスイング】

フェース面をボールに当てに行くとフリップするワケ【最強インパクトを作る うねりスイング】

スイング精度を高める!「L→Iスイング」でスピネーションを徹底チェック【最強インパクトを作る うねりスイング】

クラブを最大限加速させる「パッシブトルク」とは?【最強インパクトを作る うねりスイング】

なぜ手首ではなくシャフトを回すのか? ハンドファーストを実現する動作とは【最強インパクトを作る うねりスイング】
