LOVE SPORTS

  • HOME
  • 書籍
  • このご時世マイホームの所有と賃貸・どちらが有利なの?【経済の話】

このご時世マイホームの所有と賃貸・どちらが有利なの?【経済の話】

Text:神樹兵輔

夢のマイホームは正しい選択なのか?

一般的なマイホーム購入のメリットは、ローン完済後は自分の家になることでした。ただし、今後の人口減少時代は住宅が余ってくることが確実です。ゆえにこれまでのメリットが、必ずしもメリットのままとはいえません。

需要と供給の関係で不動産の価格も決まります。需要が減る時代に、長期の住宅ローンで不動産を購入すると、物件価格が下がった分、将来の損失も大きくなります。

かつての高度経済成長期には、土地神話があり、住宅が劣化して減価する分を、土地の値上がりがカバーしてくれたので、借金をしてでも早めのマイホーム購入が結果的にはトクでした。将来値上がりしそうなら、借金で購入するのもアリでしょう。

しかし、将来値下がりし損が確実なのに、長期にわたって住宅ローンを返済し続ける選択肢は、経済合理性に適っていません。もちろん、人は合理的に行動しないものです。老後に住むところがあれば安心という人は、マイホームを購入するのもアリでしょう。それで安心が手に入るからです。

しかし、著者は現役時には賃貸物件に住むことをお勧めします。家族構成や経済力に応じての住み替えも容易だからです。しかるべき老後を迎えてから、今以上に安くなった賃貸物件か、価格の下がった住宅を購入するなり、選択すればよいのです。

人口減少がすすむほどに、地価はほとんどの地域で値下がり確実でしょう。値下がりしない地域というのは、大都市中心部のごく一握りの地域と考えられます。住宅ローンに30年も35年も縛られ、ローン完済時には家もボロボロです。

売るにしても、買った時より大幅に値下がりしています。値が下がるものにお金を投ずるより、貯蓄と投資で資産形成を図るほうが大事でしょう。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 経済の話』
監修:神樹兵輔

日本の社会をとりまく環境は日々変化を続け、日本経済を知ることはイコール「世界や社会の今」を見ることにもなる。行動経済学から、原価のしくみ、生活に密着した経済の疑問や問題点など、いま知っておきたい経済の基本を、身近なテーマとともに図とイラストでわかるやすく解説、読み解く一冊。

芝山ゴルフ倶楽部 視察プレーのご案内