「食べてから飲む」がポイント
胃や腸に何も入っていない状態でお酒を飲むと、アルコールの吸収率が跳ね上がり、血中アルコール濃度が急上昇。アルコールの分解を担う肝臓にも負担がかかります。
これを避けるためにも、お酒を飲む前に何かしら軽く食べておくといいでしょう。オススメは消化が遅く、いつまでも胃や腸にとどまるもの。意識したい栄養素はたんぱく質、食物繊維、油脂類(脂質)です。
たんぱく質の中でも、乳製品はアルコールの分解を助ける善玉物質が含まれており、とてもオススメです。飲み会などに参加するときは、事前にヨーグルト飲料や牛乳を飲んだり、チーズを食べて肝臓のパフォーマンスを上げておきましょう。
また、コンビニでもよく見かける鶏の唐揚げや焼き鳥も、たんぱく質と油脂なので、これらの品を軽くつまんでから飲み会に参加するというのもありです。
ちなみに、胃や腸に食物を入れておき、アルコールの吸収を遅らせるというテクニックは、食後血糖値の急上昇を防ぐ方法でもあります。空きっ腹にご飯が入ると腸絨毛が糖質を急速吸収します。
このとき吸収された糖質はブドウ糖に分解され、血管を通って肝臓に運ばれます。そこで先に野菜などの食物繊維を摂っておき、糖の吸収効率を下げることで、血糖値の上昇を防ぐというわけです。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 肝臓の話』
監修:栗原毅
新型コロナウィルスの影響でテレワークの導入や、不要不急の外出など、何かと家にいる時間が多くなっている昨今、問題視されている“酒量の増加”。運動不足な上に酒量が増加したことにより、太ってしまったり、々な健康数値に悪影響が出ている人も多くおり、その多くの人が『正しい飲み方』を知りません。本書ではそんなお酒を考える上でも最も大切な臓器である『肝臓』の働きから、必ず役立つ『最強の飲み方』まで、すぐに使える実用的な情報を幅広く紹介します。
公開日:2021.05.21