心も蝕(むしば)まれるSNS依存
自分の投稿に不特定多数の人から「いいね」と
いう承認をもらうことが、大きな満足感へとつな
がるSNS。楽しさの反面、その中毒性の高さに
も注意が必要です。SNSにのめり込んでいる人
の脳には、アルコールやドラッグ依存症の人と似
たような損傷が見られるといいます。「常にSNS
のことが頭から離れない」「〝いいね〟やコメントの
数が気になって仕方がない」「思ったような反応が
得られないと焦る」。これらはSNS依存に陥る
サインです。このようなサインを見過ごすとやが
て心も蝕まれるように。集中力や意欲が低下した
り、感情、特に喜びを感じにくくなったりなど、
うつ病のような症状が表れてきます。仕事にも日
常生活にも大きな支障が出てしまうでしょう。
「もしかしてSNS依存?」と自分で気がつける
ならまだ間に合います。まずはスマホやパソコン
などSNSにアクセスできるものを物理的に遠ざ
け、SNSと距離を置くことです。SNS以外の
ことで心が満たせるよう、目標を立てて仕事や勉
強に取り組んでみましょう。運動して気分をリフ
レッシュさせることも効果的です。
誰もが自由に自分を表現し、世界中の人と交流
できるSNSは、人生をより豊かにしてくれるも
の。その便利さや素晴らしさを純粋に楽しみ続け
るために、SNSと適度な距離を保つよう心がけ
ていくことが大切です。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 ストレスの話』
著:ゆうき ゆう
「ストレス社会」といわれている現在、
科学や技術の発達で快適になっていく日々の生活とはうらはらに、
ストレスからくる心身の不調に多くの人が悩まされています。
ストレスの原因は仕事や学校、家庭、SNSなど人によってさまざま。
特に最近では、新型コロナウイルスの影響で
これまでの生活様式が大きく変化し、何かと行動も制限されました。
それにより、たまったストレスをうまく発散できずに常にイライラしたり、
不安感がいつまでたってもぬぐえずあまり眠れなくなったり…
また、ストレスは自律神経を乱す原因になるため、
放置すると免疫力も下がり、体の不調を招くことになります。
近年20~30代に多く見られる「過敏性腸症候群」はそのひとつで、
病院に行って検査をしても異常がみつからないのに、
日々便秘や下痢などの腹痛に悩まされる病気です。
早いうちに対処しなければ、
毎日腹痛におびえながら生活しなければならないという
新たなストレスが加わって悪循環に。
本書では、そんな諸悪の根源であるストレスの解消法を医師が解説。
そもそも自律神経が乱れるまでストレスをため込まない男女別の考え方と、
たまってしまったらすぐに自宅で解消できる方法を、
メンタルマネジメントや栄養、運動など実用的な内容で紹介しています。
公開日:2021.08.22