ローフェードボールを身につければ最強の武器になる理由とは!?【「圧力系」インパクトの作り方/阿河徹】


おススメしたい球筋はローフェード
アマチュアゴルファーはどういう球筋でプレーすればいいのでしょうか? ここでいうアマチュアゴルファーとは、40代50代でごく一般的な体力の男性を想定していますが、私がおススメしたいのがローフェードです。
そう考えるようになったのには理由があって、もう何年も前になりますが、とある名門コースのメンバーさんに「うちのコースではローフェードの選手が強いんだよね」という話を聞いたんです。埼玉県にあるコースですが、それぞれのホールが松でセパレートされた林間コースなので、木の上に球を上げると風の影響を受けてしまいハイボールは不利なんですね。でもなぜロードローではなくローフェードなのかというと、スイングが関係してきます。
強いとされるメンバーさんのスイングは、私がここでおススメしているようなコンパクト系圧力系のスイングなんですよ。で、そのコースのメンバーになれるのは経済的に割と余裕が出てくる50代で、体力が潤沢にあるかというとそうではない。つまり、ドロー回転では球がドロップしてしまうんですね。ですから必然的にラインを出していくようなローフェードということになります。これはぜひ、一般アマチュアゴルファーにも見習ってもらいたいと思ったわけなんです。
イマドキの道具は低スピンですから、球を上げるには打ち出し角を高くする必要がありますが、それには体の側面の屈曲(サイドベンド)を効かせる必要があります。これは歳をとればとるほど難しくなって、どうしても球が上がらなくなります。となるとロフトを増やして上げるしかありませんが、ボール初速は削られます。
つまり無理してサイドベンドを効かせるか、多少の距離は犠牲にしてロフトで上げるかという選択肢になりますが、スコアメークしていこうと思ったら選ぶべきなのは後者ではないでしょうか。自分でガツガツ動くのではなく、道具に仕事をさせるのがアマチュアゴルファーのスイングだと思います。
ローボールを持ち球にするわけですから、練習場でもぜひパンチショットでローボールを打ってください。クラブは9番アイアンもしくはピッチングウェッジでいいでしょう。ストロングロフトのアドレス(ぶっ飛びアドレス)から左サイドの引き上げを入れず、クラブヘッドの下への運動だけで打つので、ロフトのないクラブだとまったく上がらなくなりますので、8番アイアンを上限ぐらいにとどめてください。
距離をスイングスピードで出すのではなく、インパクト圧力とロフト角で出すような感覚を養うのが目的です。ロフトを立てて当てたり、寝かせたり、圧力を強くかけたりかけなかったりといろいろなインパクトを作りながら打っていると、この感覚が出てくるはずです。圧力とロフト角の関係性や、レートヒッティングの感覚を覚えるのがこの練習の大きな目的です。


パンチショットは手元が先行し、クラブヘッドが後から下りてくるレートヒッティングで打つのですが、ワッグルでイメージを作っておくとやりやすくなるかもしれません。
ワッグルをするときは左脇を絞めず、むしろ積極的に開けます。右ヒジをズボンの右タック前ぐらいにキープしておいて、左脇を開けながら手首に角度を作ります。左脇を絞めていると角度が作りにくいですし、早くリリースが起こる場合もありますので、左脇を開け閉めする「カパカパワッグル」でインパクトのイメージを作りましょう。もしもイメージが湧かない場合は、シャフトを持ってカパカパワッグルを行ってください。
グリップエンドを目標方向に向けると、手首に角度ができると同時に左脇が開きます。右ヒジの位置を変えずに再びグリップエンドを上向きに戻すと、左脇が締まってクラブが元のポジションに戻ります。実際にボールを打つときも、グリップエンドが目標を向いている状態から引き戻して上に向け、それに伴ってクラブヘッドが下りてきてボールをとらえます。このようにしてローパンチを打っていると、ショートアイアンでも球を上げず、ピンを刺していくようなショットが打てるようになります。

【書誌情報】
『70台は楽に出る!「圧力系」インパクトの作り方』
著者:阿河徹
ボールがクラブフェースにきちんと当たる確率を高め、飛距離が十分出る― そんなスイングを実現するため著者ススメているのが「圧力系インパクト」。小さなバックスイングで強いインパクトを実現する。本書では、このインパクトの作り方を写真を数多く用いて解説。70台のスコアも可能にする、ゴルファー待望の一冊だ。
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