太陽をも隠す雲、濃密雲を見分ける方法とは?【最新の国際基準で見わける 雲の図鑑】


濃密雲

濃密雲[のうみつうん] spissatus spi
別名(なし) 遭遇チャンス:★★★
分厚い布切れのような雲
厚く、濃密な巻雲です。太陽を隠すほど分厚くなることもあり、雲の底がしばしば灰色になります。ぼってりと分厚い布切れのような雰囲気で、輪郭はくっきりし、繊維状のほつれも見られます。
積乱雲の多毛雲や、かなとこ雲が切り離されてできる濃密雲もあります。
積乱雲由来の濃密雲は、もとの積乱雲の形がそのまま残ることも多く、その場合は全体の輪郭が逆台形や平行四辺形に見えます。
積乱雲の上部が離れた偽巻雲(雷しらす)
積乱雲の上部が切り離され、分厚い巻雲となって流れてきました。古くは、このような積乱雲由来の巻雲を偽巻雲または「雷しらす」と呼んでいました。
【出典】『最新の国際基準で見わける 雲の図鑑』著:岩槻秀明
【書誌情報】
『最新の国際基準で見わける 雲の図鑑』
著:岩槻秀明
季節ごとに見られる雲やレアな雲、気象予報の役に立つ雲など、科学的な観点から見る雲に加え、雲海や霧など景色として楽しめる雲まで解説する雲図鑑です。