飼い犬に少しだけでも人間の食事を与えてはダメな理由とは?【イヌの気持ち】

食事中に食べ物を奪うクセはおねだりに応じたから
犬のエサやりは飼い主が食事を終えてから――これは、もっとも大切なルールのひとつです。しかし、これを守っていると困ったことが起きます。それは、飼い主や家族が食事をしているときにおねだりをすることです。
おねだりのしかたは、それこそ千差万別。「クーンクーン」と悲しそうに鳴く犬、不満げに吠える犬、まるで「お願いしますよ」と言っているように、前脚で飼い主に触れる犬などなど……。根負けして「少しだけね」とおすそわけをしてしまう飼い主が多いようですが、これは絶対にしてはいけないことです。
よく「愛犬がテーブルやキッチンに飛び乗って人間の食べ物を奪って困ります」という飼い主の声を聞きますが、その原因はこの「少しだけね」にあります。
犬は賢い動物です。しかし、人間ほど思考能力は発達していませんから、「ふだんはダメだけど、今回だけは特別だよ」という複雑な話は理解できません。一度でも食事を分けてしまうと「人間の食事はいつでも食べていいもの」と考えます。おいしそうな食べ物がテーブルやキッチンにあったら、食べてしまうのは当然なのです。
食事の奪い取りを治すには、心を鬼にしておねだりを徹底的に無視すること。いくら吠えようが悲しそうに鳴こうが相手にしないでください。テーブルやキッチンに乗ろうとしたら、厳しく叱りつけます。乗れないようにイスをきちんとしまっておくことも大切です。
最初のうちは「なぜ今日はダメなの?」と不思議そうな顔をするかもしれませんが、根気よく続けていると「人間の食事は食べてはいけない」と理解するようになります。
出典:『面白くてよくわかる 決定版 イヌの気持ち』監修/藤井聡
【書誌情報】
『面白くてよくわかる 決定版 イヌの気持ち』
監修: 藤井 聡
ペットとして広く愛される愛犬は、今や家族ともいえる存在。本書は、日常の表情やしぐさ、行動のクセなどから知ることのできる「本当の犬の気持ち」をイラストと文章で解説。カリスマ訓練士の実践的なアドバイスが得られ、イヌの関する役立つ豆知識が満載。これであなたも犬と本当の付き合いができるようになる!
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