なぜ長方形の面積は「縦×横」で求められるのか?【眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための算数と数学】


長方形の面積はなぜたて×よこで求めるの?
「たて5cm、よこ10cmの長方形の面積を求めなさい」という算数の問題の答えを、お子さんが「5+10=15cm2」とテスト用紙に書いていたら、たいがいの親はびっくりするか、がっかりするのではないでしょうか。
「何で面積求めるのにたし算なんだ。かけ算にきまってるだろ?」と強い口調で言ってしまいそうです。
しかし「どうしてかけ算で面積が求められるの?Jとまじめな顔で聞いてきたら、何人の大人が正確に答えることができるでしょうか。
この長方形ABCDを見ただけでは、5cm×10cmでなぜ面積が求めることができるのか、納得がいかない小学生がいても不思議ではありません。小4までに、たし算、ひき算、かけ算、わり算を習っていますから、4つの計算のうちどれかであることはわかります。人間にとって一番身近な計算は「たし算」ですから、この小学生がたし算にした訳がわかります。1辺が1cmの正方形で私たちは面積を求めることを考えます。
この正方形の広さを1cm2の量と決めて、様々な形の面積を求める手続きをしています。長方形ABCDの中に、基準とする1cm2の正方形がいくつあるかを考えることによって面積を求めています。
このことを図で示すと右のページのようになります。この長方形ABCDの中に1cm2の正方形(斜線部分)がいくつあるかをさがします。1つずつ数えると全部で50あるので50cm2です。しかし、もっと簡単に求める方法があります。1cm2の正方形がたてに5個、よこに10個ですから、たて5個がよこに10あると考えることができ、これは5×10 (5が10あつまってる)となるのです。


【POINT】
長方形の面積は「たて×よこ」というかけ算で求められるという、常識と思っていることをうまく説明するには、本質を理解しなければ説明できません。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための算数と数学』監修:小宮山 博仁
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための算数と数学』
監修:小宮山 博仁
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