コンプレックスの乗り越え方
自分を認める、受け入れる
コンプレックスというと悪いものと捉えられがちですが、それ自体にいい、悪いはありません。「よい成果が出せるようにもっと頑張ろう」とか「あの人に負けないようにしっかりやろう」など、ポジティブな考えのもとになることもあります。問題は、自分の中のコンプレックスから、どんな行動や思考が生まれるか。嫉妬したり、ひがんだり、自虐的、自暴自棄になったりするケースが多いため、悪い感情のように思われているのでしょう。
そうなってしまった時はどうしたらいいのか?まずは自分の感情を見つめてみます。よい、悪いの判断はせずに、あるがままを受け入れます。たとえ嫉妬やひがみであっても、そういう感情を持ってしまうのは仕方ない。それでいいのだと、あるがままの自分を労いたわることです。自分を丸ごと認められること、受け入れられることで、ヒトは冷静さや穏やかさを取り戻せます。
その心理を利用してコンプレックスを軽減する手法として「セドナ・メソッド」などが提案されています。気になる感情にどっぷり浸ってから、「この気持ちを手放せるか?」「この気持ちを手放したいか?」を自問自答します。手放したい場合「いつ手放すか?」を自問して、できれば「今」と答えます。
いったん受け入れてから自分の意志で手放しているので、すっきりと離れることができるはずです。もちろん一度で全部すっきりというわけにはいかないでしょう。いつでも何度でも、もやもやした時に同じことを繰り返せばいいのです。
周りばかりがよく見える時などは、自分へのダメ出しは控えて、「このままで十分な、頑張っている自分」へのごほうびを用意するのもいいでしょう。
周囲が気になる時こそ自分の気持ちに集中
劣等コンプレックスと劣等感からの克服
例えば他人より背が低い、走るのが遅いといった事実は劣等性。これに対し主観的な感情を持つことを劣等感、さらに、劣等感を言い訳に「できない」とこじらせることを劣等コンプレックスと呼ぶ。
劣等感は誰でも持つものなので悪とはみなさず、むしろこれをバネに成長するためのエネルギー源とするべき。何に劣等感があるのか自己分析するとよい。
【出典】『相手の心が9割わかる 大人のブラック心理学』著:渋谷昌三
【書誌情報】
『相手の心が9割わかる 大人のブラック心理学』
著:渋谷昌三
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公開日:2024.12.07
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