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精神世界の要素もすべて同じ【般若心経】

Text:宮坂宥洪

受想行識 亦復如是(じゅそうぎょうしき やくぶにょぜ)

「『色』について述べたことは、『受・想・行・識』についても同じ」と述べています。あえて書くなら以下のようになります。

「受不異空 空不異受 受即是空 空即是受」

「想不異空 空不異想 想即是空 空即是想」

「行不異空 空不異行 行即是空 空即是行」

「識不異空 空不異識 識即是空 空即是識」

枠組みがなくなることが「空」の本義

 

先の五蘊の説明で、自分自身は「体」「感覚」「イメージ」「深層意識」「判断」の五つの要素でできており、般若心経では「色・受・想・行・識」と表現していると述べました。そのあと、色は物質すべてをも意味するといいました。受・想・行・識も同じで、自己の精神要素とともに精神界全体を指します。

つまり、目に見えるもの、目に見えないもの、あらゆるものが「空性」ということになります。ただし、それは、自分や世界がコップのような入れもので、なかがからっぽという意味ではありません。「五蘊皆空」の意味のところにあげましたが、原典ではここに「自性」という語が挟まっています。自性とは「それ自体」という意味です。

 

つまり、透明なコップのような境目すらも空性になった状態が五蘊皆空です。自分のさまざまな要素が、シャボン玉のようにスペースを広げて膨(ふく)らみ、ポンと弾けたところを思ってみてください。

 

すべての枠組みはなくなり、無限に広がっていきます。この「枠がない」ということこそ、「空」の本義なのです。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 般若心経』
著:宮坂宥洪 日本文芸社刊

執筆者プロフィール
真言宗の僧、仏教学者。1950年、長野県岡谷市生まれ。高野山大学仏教学科卒。名古屋大学大学院在学中、文部省国際交流制度でインド・プネー大学に留学し、哲学博士の学位取得。岡谷市の真言宗智山派照光寺住職。

今、人気の空海(真言宗)をはじめ、最澄の天台宗、臨済宗、曹洞宗で読まれている「般若心経」。写経を中心に長く人気を博している般若心経だが、まだまだ「難しい」「よくわからない」といったイメージを持たれることも多い。今回は、現代語訳をしっかりと解説しつつも、私たちの実生活と結びつけながら、その思想や意図するところをわかりやすく解き明かしていく。

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