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人類はみな20万年前にアフリカの1人女性から生まれた!最新技術が導き出したDNAの驚異の事実とは?【科学捜査】

時間の壁を越えたDNA型鑑定

DNA型は血液型に比べて、非常に少ない証拠資料からでも、また古くなって劣化した証拠資料からでも鑑定することが可能です。特に、ミトコンドリアDNA鑑定は、DNAを採取できる確率が高いため、古い証拠資料の分析に適しているといわれます。

ミトコンドリアとは、細胞の中にあって、細胞が活動するためのエネルギーを産生します。このミトコンドリアにも小さなDNAがあって、これを「ミトコンドリアDNA」と呼んでいます

驚異的な例として知られているのは、アイスマンのDNA型鑑定です。1991年、オーストリアのチロリアン・アルプスの渓谷で、氷河の溶けかけた氷水の中から、ひとりの男性の死体が見つかりました。

身長は約160㎝。死亡推定年齢は46歳。鹿革でできた着衣、毛皮の帽子、木製の斧おの、石器の矢じりを身につけていたのです。

炭素の放射性同位元素の測定の結果、なんと死後約5300年が経過していたことがわかりました。

遺伝子学者ブライアン・サイクスの『イヴと七人の娘たち』というノンフィクションの物語があります。この物語はミトコンドリアDNAは母親から受け継ぐという特性に着目し、そのDNA配列と、人類の軌跡をたどり、現代ヨーロッパ人の90%は太古の昔に生きた7名の女性のいずれかを母系先祖にするということを解明した作品です。

そして人類は皆、約20万年前に生まれたひとりのアフリカ人女性「イヴ」の子孫であるというのです。DNA型鑑定は時間の壁を超えたのです。

出典:『図解 科学捜査』監修/山崎昭

【書誌情報】
『図解 科学捜査』
監修:山崎昭

科学捜査は驚くほど進化している。血液や指紋・DNA鑑定、顔認証システム等の画像解析やインターネットを駆使した情報分析など、微細な証拠から犯行の立証、犯人逮捕に結びつけている。刑事ドラマや推理小説などで活躍する科学捜査の実体、その最先端の技術、方法など全貌を図解で徹底紹介!微細な証拠も大いに真実を語る、犯罪は絶対に見逃さない。

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