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ひらがなやカタカナはいつの時代にどのようにしてつくられたの?

平安貴族の教養だった仮名

「ひらがな」「カタカナ」を漢字で書くと、「平仮名」「片仮名」になります。「仮名」という呼び名が使われたのは、平安時代中期(九七〇年〜九九九年)に成立した『うつほ物語』でした。「仮名」には、反対語があります。それは「真名」と言い、漢字のことを指す言葉です。「仮名」はもともと「かりな」と発音されていて、「り」が発音便となって、「かんな」となり、「かな」と発音されるようになったのです。仮名、真名の「名」は、文字という意味を表します。ですから「仮名」とは、「漢字を仮に借りた文字」ということになるのです。奈良時代にはもうひとつ、『万葉仮名』と呼ばれる仮名がありました。『万葉集』にある歌のような表記ですが、当時は「真仮名」と呼ばれていました。

 ひらがなやカタカナは漢字の形を変化させていますが、万葉仮名は漢字をそのまま書いて、その漢字の音や意味を仮名として使うので、「真仮名」というのです(『万葉仮名』については20ページ参照)。さて平安時代、貴族たちは上手に字を書くために、筆の使い方を学びました。書道は文化人として、身につけていなければならないものだったのです。その際、漢字に加え、仮名が書けなければなりませんでした。『うつほ物語』( 国譲・上) には、「男手」「片仮名」「男にてもあらず、女にてもあらず」「女手 」「葦手」という、五種類の仮名の書体があったことが記されています。この五つの書体が当時は使われていたのですが、このうち「女手」と呼ばれるのが、「平仮名」です。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための日本語と漢字』
監修:山口謠司

「ニッポンとニホン使い分けは?」、「なぜ緑色なのに青信号?」「十二支の本当の意味とは?」、「間違って使うと恥ずかしい敬語は?」日本語と漢字にまつわる、とことん面白くてためになる話。単なるうんちくにとどまらない、使える日本語、生きた日本語から、日本人が覚えておきたいしきたりや文化、マナーまで幅広く紹介。図解でよりイメージができ、面白いほどかんたんに、日本語の興味深い「なぜ」と、正しい日本語の知識が増える1冊!