英語にも敬語のような表現方法がある
英語には日本のように敬語という概念はありませんが、同じ意味合いのある、丁寧な言い方というのはあります。考え方によってはそれが日本の敬語にあたるのかもしれません。
日本の敬語は「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」に分類され、伝える相手によって言葉を変化させて表現します。一方英語においては話す本人によって変わってきます。つまり、本人が丁寧な言い方をすればそれが、敬語にあたるといえます。たとえば、窓を開けて欲しいとき、「Open the window !」という言い方をすれば、「ドアを開けろ!」という命令調の印象になります。「Will you openthe window?」と言えば「ドアを開けてください」となり、さらに丁寧な言い方をすれば、「Would you open the window? =ドアを開けていただけませんか」となります。
他にも例を挙げてみましょう。本を貸してもらいたいときには「Can you lend me a book?」と言いますが、それを丁寧な表現に言い替えると「Could you lend me a book?」となります。英語には敬語がないと思われがちですが、文頭に言葉を加えたり、動詞を変えたりして丁寧な表現方法があるのです。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための日本語と漢字』
監修:山口謠司
「ニッポンとニホン使い分けは?」、「なぜ緑色なのに青信号?」「十二支の本当の意味とは?」、「間違って使うと恥ずかしい敬語は?」日本語と漢字にまつわる、とことん面白くてためになる話。単なるうんちくにとどまらない、使える日本語、生きた日本語から、日本人が覚えておきたいしきたりや文化、マナーまで幅広く紹介。図解でよりイメージができ、面白いほどかんたんに、日本語の興味深い「なぜ」と、正しい日本語の知識が増える1冊!
公開日:2021.07.19