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冬になると日本に渡ってくるカラスの種類とは?【カラスの話】

海を渡るカラスもいます

日本で見られるカラスのうち、ワタリガラス、ミヤマガラス、コクマルガラスは渡り鳥で、冬になると日本に渡ってきます。ワタリガラスは、ユーラシアと北米に広く分布するカラスです。日本語では「渡り」と付きますが、あくまで日本には渡ってくる、という意味です。世界最大級のカラスで、さまざまな神話にも登場する鳥ですが、日本では北海道東部を中心に少数が見られるだけです。また、非常に警戒心が強いので、なかなかじっくり見られません。

ミヤマガラスは、ユーラシア北部、コクマルガラスはユーラシア北東部で繁殖します。日本には中国東北部からくるものが多いようです。ミヤマガラスは集団性で、広い農地が好きです。刈入れの終わった田んぼなどに集まり、数十羽から数百羽の群れで黙々と落ち穂拾いをしています。大きさはハシボソガラスより少し小さいくらい。成鳥はクチバシの根元を覆う羽毛が抜け、クチバシの付け根が石灰化して白くなるので区別できますが、若いうちはハシボソガラスそっくりです。鳴き声は「カララ」とか「ガー」ですが、ハシボソガラスよりか細く、鳴くときに首を上に伸ばすのが特徴です。

コクマルガラスは、ミヤマガラスと一緒に見かけます。ミヤマガラスの群れに何羽か混じっている程度でしょうか。全長36センチと、ハトより少し大きい程度の、小柄なカラスです。また、成長すると体色が白黒のパンダ模様になります。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 カラスの話』
著: 松原始

「カラスはなぜ怖いのか?」がわかる本!黒い羽を虹色に輝かせ、時に人を威嚇し、悠然と街を歩く。不吉なシンボルとされる一方、賢さで知られる彼らの生態や魅力を面白く伝える1冊です。「カラスはほんとは怖くない!? 」「 読めばよむほど、好きになる!?」

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