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カラスは木の上に巣を作ります。送電鉄塔の上に作ることもありますが、一番好きなのは木の上です。地域によっては電柱に作る例も多いのですが、全国的にはそれほど一般的ではありません。巣は直径50~60センチくらいの皿形で、木の枝を組み合わせてあります。ただし、クチバシと足だけで枝を折り取るのは時間がかかるので、ハンガーを使っていることもよくあります。もちろん、ベランダから盗んだものです。私もやられたことがあります。
カラスに限らず、鳥の巣は卵とヒナのためにあります。卵がかえるまで20日ほど、それからヒナが巣立つまで32日ほどなので、使うのは50日あまりです。そのためにカラスは毎年、巣を新しく作ります(稀に同じ巣を続けて使うこともあります)。巣はベビーベッドだと思ってください。
子どもを守るため、カラスは巣を見られるのを嫌がります。そのため、巣は見つかりにくい、葉の茂った木の上が多いのです。もし、あなたが巣のほうを見ていたら、カラスは「自分の巣を狙っている敵ではないか」と不安になり、威嚇して追い払おうとするかもしれません。カラスは別に凶暴でもなんでもないのですが、子どもを守るためなら、人間が相手でも威嚇することがあります。3月から6月ごろ、カラスがしつこく怒っていたら「あ、巣があるのかな」と思ってください。巣や子どもに近づかなければ、それ以上の攻撃はされません。
カラスの巣を見つけたらどうする?攻撃されずに対処する方法【編集部メモ】
もしカラスの巣を見つけてしまったら、攻撃を避けるための適切な対処法は?カラスの巣と子鳥の保護について解説します。巣を見つけたら慎重に行動し、カラスの攻撃を回避しましょう。
カラスの巣を見つけた場合、攻撃を避けるためには以下の対処法を守ることが重要です。
巣の存在を尊重する:カラスは子鳥を守るために巣を作ります。巣が見つかった場合は、カラスが巣を狙われていると感じる可能性があります。カラスにとって巣は重要な場所であり、その存在を尊重しましょう。
距離を保つ: カラスは巣に近づく人間を威嚇することがあります。カラスが警戒心を抱く場合、自分や子鳥を守るために攻撃的な行動に出ることがあります。カラスが怒っている場合は、巣から適切な距離を保つようにしましょう。
追い払われないようにする: カラスが威嚇行動を示している場合、カラスとの接触を避けるために逃げたり、鳴き声やジェスチャーで自分が脅威ではないことを示すことが重要です。カラスが自分や子鳥に脅威を感じなければ、攻撃をされる可能性は低くなります。
騒がないようにする: カラスは騒音を嫌います。カラスの巣の周りでは騒がしい行動を避け、静かにすることが大切です。特に、巣に近づかないように注意しましょう。
子鳥の成長を待つ: カラスの巣には卵やヒナがいる可能性があります。卵が孵化するまでの期間やヒナが巣立つまでの期間は、おおよそ50日ほどです。カラスは子鳥が巣立つまでの間、巣を守るために警戒心を持ちます。巣の周りに留まるのではなく、子鳥の成長を待つことでカラスの攻撃を避けることができます。
カラスの巣を見つけた際は、カラスの保護本能を尊重し、適切な距離を保つことが重要です。カラスが攻撃的な行動に出ることはありますが、人間に対して直接攻撃することは稀です。巣の近くを通る場合や、近くで作業を行う場合は特に注意し、カラスとの適切な共存を心がけましょう。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 カラスの話』
著: 松原始
「カラスはなぜ怖いのか?」がわかる本!黒い羽を虹色に輝かせ、時に人を威嚇し、悠然と街を歩く。不吉なシンボルとされる一方、賢さで知られる彼らの生態や魅力を面白く伝える1冊です。「カラスはほんとは怖くない!? 」「 読めばよむほど、好きになる!?」
公開日:2021.05.03