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知って面白い建築の話!日本の家の屋根は○○の形から来ているって知ってた?【建築の話】

屋根は風を切って進む船の形をしている

屋根をひっくり返すと、船のような形をしていると思ったことはありませんか?みなさんご存知のように船の進む船首が尖っているのは流れる水の抵抗を小さくするためで、その反対側の水流を受けない船尾は平らになっています。屋根と風もこの原理は同じです。

屋根は風を切って進む船のようなものだといえます。では、日本の家の屋根の基本形である寄棟、切妻、入母屋の3種類について、それぞれの風と雨のしのぎ方を比較してみましょう。

寄棟は、屋根面の四方が傾斜している形式です。船首と同じで、どの方向から風が吹いても、抵抗を受け流すことができます。雨も四方に分散して落ちるので、自然素材の茅葺、杉皮葺きでも十分機能を果たせるのです。

切妻は、開いた本を伏せたような山形の屋根です。寄棟とは違い、三角の面(妻と呼びます。ほかの面は平)には風がぶつかり、雨も落ちません。妻側の屋根裏に窓をつけ、屋根裏を明るくし、風をとおすことも可能です。この切妻屋根は屋根裏で蚕を育てる養蚕に好都合でした。

飛騨地方の白川郷の家々が合掌造なのも、屋根裏を2、3層構造にしたのも、養蚕のためです。屋根は約60度の急勾配にし、雪が屋根に積もらないようにしています。冬は雪の落ちにくい妻側から出入りするのが安全です。

入母屋は、屋根の上半分を切妻に、下半分を寄棟にした複合形式の屋根です。それぞれの長所をいかした構造で、風雨をしのぎつつ、屋根裏の通風にも配慮できます。妻側に換気口を開けるのは、囲炉裏から出る煙を外に出すためです。

出典:『図解 人体の不思議』監修/荻野剛志

【書誌情報】
『図解 建築の話』
著者:スタジオワーク

身近な建物が楽しくなる。ナゾとギモンを一挙解決!屋根の形は、どうやって決まるの? 正面だけが西洋風の看板建築って、どんな構造? うだつが上がらないの、うだつって何? 日本の建築をテーマに、さまざまな建築のナゾを楽しく解き明かします。古民家から、お寺、神社、城、庭、代表的な近・現代建築まで、建築家ならではの視点で、建築物の見方、楽しみ方を図解します。理系の知識がなくても大丈夫。私たちの生活や伝統美など、暮らしの文化に根ざした日本建築のスゴさと面白さがわかります。建築士しか書けない精緻なイラストを満載。60項目で楽しむ建築エンターテインメント本です。