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放散虫・有孔虫【古生物の話】

Text:大橋智之

小さいけれどもじつはスゴイ!地球の生き字引

放散虫(ほうさんちゅう)と有孔虫(ゆうこうちゅう)は、遅くとも古生代カンブリア紀(約5億4100万年前から約4億8500万年前)に登場し、大量絶滅の危機を何度も乗り越え、現在も繁栄を続けており、主要な微化石にも数えられる生物です。

原生生物である放散虫は海洋性プランクトンの一種で、アメーバのような体のなかに美しいガラス質(二酸化ケイ素)の骨格をもつ海生の原生生物です。

化石となるガラスの骨格は1ミリの10分の1から20分の1ほどの大きさですが、5億年以上の歴史のなかで、多様な形をもつ種が生まれました。

このような種の化石は示準化石といって、年代を知る重要な手がかりとなっています。

放散虫の化石はマリンスノーとして海底に降り積もり、長い年月をかけて硬く緻密なチャート(堆積岩)に変化します。このチャートは、太古の地球環境を調べる重要な手がかりになっています。

有孔虫もさまざまな水域で繁栄し続けている原生生物です。古生代の有孔虫であるフズリナは1センチほどのものが多く、大きいものは3センチを超えます。

海の表面から水深数百メートルまでを漂う浮遊性有孔虫(ふゆうせいゆうこうちゅう)と海底の表面から深さ数センチまでに潜っている底生有孔虫(ていせいゆうこうちゅう)がいます。炭酸カルシウムでできた殻(骨格)がチェンバーと呼ばれる穴の空いた部屋のような構造になっており、この形の違いや殻の成分から、年代や古環境を知ることができます。

現在、地球の大気中の二酸化炭素濃度は上昇しています。この影響で海は酸性化しており、有孔虫が殻をつくれなくなる可能性が指摘されています。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 古生物の話』
著者:大橋智之  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
大橋智之(おおはし・ともゆき) 北九州市立自然史・歴史博物館 学芸員。古脊椎動物担当。1976年、福島県生まれ。東北大学理学部卒。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。日本古生物学会会員。


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