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エーギロカシス【古生物の話】

Text:大橋智之

進化した巨大アノマロカリス

アノマロカリス類の多くはカンブリア紀のうちに絶滅したようです。

しかし、生き残った種もあり、そうして進化したエーギロカシスは、全長2メートルにまで巨大化しました。

ふたつのトゲが、目の細かいクシのようなヒゲになっているのは、カンブリア紀のアノマロカリス類との大きな違いです。

これは、海中を漂うプランクトンをこし取って食べるためのもので、いわゆる「ろ過食」をするヒゲクジラ類のヒゲと同じ役割を果たしていたとみられています。

エーギロカシスについては、2015年に英科学誌『ネイチャー』で、「巨大なろ過摂食としては最古の生物だろう」とする論文が発表されています。エーギロカシスは、モロッコにある古生代オルドビス紀(約4億8500万年前から約4億4300万年前)初期の地層から発見されています。口はアノマロカリス特有の小さな円形をしており、頭には盾のような大きな甲皮(こうひ)をもっていました。

オルドビス紀の海には、これほど大きな生物はほとんどいませんでした。巨体を泳がせ、プランクトンを飲み込むエーギロカリスは、現在のクジラのような存在だったかもしれません。

またヒレが上下2列に並んでいるのも、非常にめずらしい特徴です。この不思議なヒレが、節足動物の足がどのように進化してきたを解明するカギになるとも考えられています。

アノマロカリス類については、シルル紀(4億4300万年前から約4億1900万年前)のものが見つかったという報告はありませんが、デボン紀の地層からは化石が見つかっています。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 古生物の話』
著者:大橋智之  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
大橋智之(おおはし・ともゆき) 北九州市立自然史・歴史博物館 学芸員。古脊椎動物担当。1976年、福島県生まれ。東北大学理学部卒。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。日本古生物学会会員。


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