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「ふるさと納税」で最も得をするのは富裕層で平民には不公平な制度だった?!【経済とお金の話】

「ふるさと納税」が天下の愚策な理由

2008年度から「ふるさと納税」制度がスタートし、初年度の全国受入額は81億円でしたが、2020年度は6724億円の過去最高額となり、寄付件数は3488万件(前年比1・5倍)にのぼりました。ふるさと納税とは、自分が指定する自治体に寄付すれば、寄付額から2千円を除外した金額が所得税や住民税から控除され、寄付した自治体からは、概ね返礼品が貰える制度です。

つまり、実質2千円の負担で肉や海産品などの返礼品が貰えます。5万円を寄付すれば4万8千円分が国や居住自治体に入らず、寄付先の自治体に入ります。そのため寄付を募る自治体間で、激しい高額返礼品競争まで起きました(19年度から返礼品調達額は寄付額の3割以下に規制)。

ところで、この制度には寄付額に上限があり、独身で年収400万円なら、せいぜい4万円程度、年収800万円でも12万円程度です。高級な和牛や海産物などの高額寄付が必要な返礼品の利用は限られるのです(5回以下は確定申告不要)。その点、最もトクをするのは富裕層でした。

年収1200万円の妻子持ちなら24万円程度、年収3千万円なら105万円、年収1億円なら360万円までの利用が可能で、まさしく富裕層優遇なのです。また、次にトクなのは返礼品に選ばれる地場産業で、自治体に寄生して稼げます。さらに、自治体が広告を載せるポータルサイトには、寄付額の10%もの手数料が入ります。

寄付額の半分程度しか自治体に入らず、税金が浪費されています。なお、総務相時代にこの制度を導入し、官房長官時代に制度を拡充したのは菅総理でした。不公平な制度の欠陥を指摘し、反対した総務省官僚が左遷されたのは語り草です。

出典:眠れなくなるほど面白い 図解 経済とお金の話

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 経済とお金の話』
神樹 兵輔 著

日本社会をとりまく環境は日々変化を続けています。特にここ数年、令和の時代に入って、日本も世界も大きな変化が起こっています。日本の経済を知ることはイコール「世界や社会の今」を知ることにもなります。本書は〝経済のことは難しくてよくわからない〟というような人たちに向け、最低限知っておきたい経済の基本を身近なテーマと共に解説、読み解く一冊です。行動経済学から、原価や流通や利益のしくみ、生活に密着した経済の疑問や問題点など、いま知っておきたい経済やお金のことを、図とイラストでわかるやすく解説していきます。経済のしくみや原理原則を理解しないまま日常生活を過ごしていると損をしてしまうことになってしまいます。賢く今の世の中を生き抜くためには、世の中の動きやそこに潜む経済のメカニズムを理解することは必要不可欠なものです。

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