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敬う心を持てない人を友達にするな。過ちを犯したら弁解などしてはいけない、過ちの後が大切な理由とは?【論語】

Text:山口謠司

子(し)曰(いわ)く、君子(くんし)は重(おも)からざれば即(すなわ)ち威(い)あらず。学(がく)も即(すなわ)ち固(かた)からず。忠信(ちゅうしん)を主(しゅ)とし、己(おのれ)に如(し)かざる者(もの)を友(とも)とすることなかれ。誤(あやま)っては則(すなわ)ち改(あらた)むるに憚(はばか)ることなかれ。

<訳>先生がいわれた。君子はおもおもしくなければ威厳がない。学問をすれば頑固ではなくなる。忠と信を第一に考え、畏敬(いけい)の念(おそれ敬う心情)をもてない人は友だちにはするな。もしも過ちがあったなら、すぐに改めるべきである。

学問をすると、知識がふえて見識が高まり、柔軟な精神状態を保つことができるのです。

頑迷固陋(がんめいころう)では、自分のかかわった狭い範囲のことしか知らないことになってしまうのです。人は誰でも、過ちを犯すものです。

しかし、過ちを犯したあとが重要です。人はとかく弁解をしたり、ごまかそうとしがちですが、過ちは過ちとして素直に認め、二度と同じことを繰り返さないように、厳粛(げんしゅく)に受けとめることです。「過ちて改むるに憚ることなかれ」。有名な一文として、知られています。間違いに気づいたら、体面や威厳に傷がつくなどと考えずに、素直に改めることです。気づいていても改めずにいると、さらに間違いを重ねてしまうことにもなります。そうなってからでは、ますます後に引けなくなってしまいます。

「過(あやま)ちて改(あらた)めざる是(これ)を過(あやま)ちという」。という言葉も『論語』にはあります。人は過失を起こしやすいものだが、改めればもとに戻る。改めなければ、その過ちは真の過ちになるという意味です。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 論語』
監修:山口謠司  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
1963年長崎県生まれ。博士(中国学)。大東文化大学文学部大学院、フランス国立高等研究院人文科学研究所大学院に学ぶ。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員などを経て、現大東文化大 学文学部中国学科准教授。 主な著書に『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』(ワニブックス)、『日本語を作った男 上田万年とその時代』(第29回和辻哲郎文化賞を受賞。集英社インターナショナル)、『日本語の奇跡〈アイウエオ〉と〈いろは〉の発明』『ん─日本語最後の謎に挑む─』『名前の暗号』(新潮社)、『てんてん 日本語究極の謎に迫る』(角川書店)、『日本語にとってカタカナとは何か』(河出書房新社)、『大人の漢字教室』『にほんご歳時記』(PHP 研究所)、『漢字はすごい』(講談社)、『語彙力のヘソ』(徳間書店刊)、『おとなのための 1 分読書』(自由国民社)など著書多数。


2500年の時を超え、「聖書」と並び読み継がれてきた孔子の言葉を著した『論語』。「人生最高の教え」と賞される、この全20章500余の短文から現代により通じる「珠玉の言葉」を厳選して紹介、図解でわかりやすくまとめた1冊!

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