◉膨張色と収縮色
色によっては大きさの感じ方も異なります。暖色で明るい色(パステルカラーなど)、もしくは白は膨張色と呼ばれ、実際よりも大きく見える色です。
寒色で暗い色、もしくは黒は収縮色と呼ばれています。大きさの見え方には明度が深く関係しています。
◉膨張収縮効果
服飾の世界ではピンクやサーモンピンクは実際より大きく見える色として知られています。膨張色は柔らかく見える色でもあり、ふわふわしたイメージもあります。黒や紺は小さく見える色として、見た目の大きさが気になる人には好まれる色になっています。
たとえば黒いストッキングは脚が細く見える効果があり人気です。ただし、黒が痩せて見えると思って全身黒一色にすると、重々しくなり効果がでないこともあります。
「青」「白」「赤」のトリコロールカラーとして有名なフランス国旗。「青」は自由、「白」は平等、「赤」は博愛を表しています。ここで使われている白は膨張色の影響で、長い間、赤よりも小さい幅で使われていました。
そのまま見ると膨張色の影響で、白の部分が大きく見えてしまうからです。風でなびく部分のことを考えて、赤を大きくしたものもあったようです。
出典:決定版 色彩心理図鑑
【書誌情報】
『決定版 色彩心理図鑑 』
ポーポー・ポロダクション 著
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公開日:2022.05.15