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日本には八百万の神様がいるけど一番偉い神様って誰?

Text:渋谷申博

アマテラスだが、同じぐらい偉い神様がいる

スサノオ(須佐之男命)の傍若無人な行為に腹を立てたアマテラスが天岩戸*に身を隠してしまい、天も地もまっ暗になってしまった時(28項参照)、神々はアマテラスを誘い出すために天岩戸の前で祭を行ないました。外が騒がしいことに気づいたアマテラスは、岩戸を少し開けて「何を騒いでいるの」と尋ねました。するとアメノウズメが、「あなたより貴い神様がいらっしゃったので、喜んで祭りをしているのです」と答えたのです。もちろん、これは誘い出すための嘘で、「そんなはずはない」とアマテラスが身を乗り出したところを連れ出した、と神話は語っています。この話はアマテラスこそがもっとも貴い神様だということを、逆説的に述べているといえます。

このほかにも、神々の集会で議長的な役割をしていること、天皇の祖先神であるニニギを地上に派遣しているといったことなどから、アマテラスが神々の中で一番偉い地位にあることがわかります。しかし、『古事記』『日本書紀』をよく読むと、最高神的な神様がもう1柱いることに気づきます。それはタカギ(高たか木ぎの神かみ)あるいはタカミムスヒ(高御産巣日の神)と呼ばれる神様です。たとえば、オオクニヌシから地上の統治権を譲らせるために誰を派遣しようかと神々が相談する場面では、「タカミムスヒとアマテラスがもろもろの神々に問うた」と書かれています。また、『日本書紀』では、ニニギを派遣するのはタカミムスヒでアマテラスではありません。アマテラスは神道の最高神ではありますが、絶対的な支配者というわけではないようです。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 神道』
著:渋谷申博

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