紹介する人に誰もが好印象を抱いてしまう魔法
話す順番を間違えると悪い印象をずっと引きずることも
自分の友人や恋人を他の友人や親に紹介するときなど、紹介しようとする相手には、その人について好印象を抱いてほしいものです。
その際に注意したいのが、紹介する人について何をどのように言うかで、その人の印象がガラリと変わってしまうということです。アメリカの心理学者のアッシュは、ある人物の特徴を、その人のことを知らない他の人に伝える際に、どのように印象がつくられるかを実験しました。Aさんについて「嫉妬深くて勤勉で知的です」「知的で勤勉で嫉妬深いです」のように同じ内容を別々のグループに順番を変えて提示すると、最初のグループはAさんの印象を「嫉妬深い」とイメージしたのに対し、後者のグループは「知的」とイメージしたのです。このように最初に定着したイメージがその人の全体イメージを決定してしまうことを初頭効果といいます。最初に口にした印象が、その人を表す特徴であるように刷り込まれてしまったわけです。
たとえば、彼氏を初めて友人にお披露目するとします。「優しい」「面白い」「短気」など紹介したいワードがあったら、最初に「優しくて面白いけど短気」と並べていけば、友人にはいい印象を与えることができます。反対に「短気だけど面白くて優しい」と紹介すると、友人は「あなたの彼氏って短気なんでしょ」という印象を抱いてしまうので気をつけたいところです。
話す言葉の順番でイメージが決定!
「彼はダジャレが得意で、登山が趣味で毎週どこかの山に登っているんだ。そしてコワモテだけど優しいの」
「ダジャレが得意なんだ! そして趣味は登山なんだね」
「彼はコワモテだけど優しくてダジャレが得意で、登山が趣味で毎週どこかの山に登っているんだ」
「見た目はイカツイけど優しいんだ! そしてダジャレが得意とはなかなかのギャップだな」
「彼はちょっと嫉妬深くて異性がいる飲み会なんて厳禁なんだ。でも優しくて仕事もバリバリなの」
「嫉妬深いんだ…それはなんだか大変そうだな」
最初に定着したイメージがそのまま全体のイメージに。
【出典】『白魔法の心理学』監修:渋谷 昌三
【書誌情報】
『白魔法の心理学』
著:渋谷 昌三
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いつもなんとなく笑顔で流しているけど、思い返してみると「あれ?あの発言って……」とイライラしたり、悲しくなったり、ということもあるかもしれません。
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さらに、誰かに頼られたら助けてあげたいし、その人のためになるなら自分が多少つらくてもやってあげよう、と考える人もいます。でも、お礼も言ってもらえなかったり……。
そういったことを繰り返していると、知らないうちにだんだんと心が疲れている状態になっていることも。
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公開日:2025.03.20
