油と脂の特徴を分ける2種類の脂肪
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違い
脂肪酸の種類は、大きく分けると飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸のふたつがあります。飽和脂肪酸は分子構造として炭素が水素で満たされている脂肪酸で、不飽和脂肪酸は逆に水素で満たされていない炭素を持つ脂肪酸です。飽和脂肪酸は各炭素が水素ふたつと規則正しく結びついていますが、不飽和脂肪酸は水素との結びつきが欠けている炭素が一部あり、代わりにその炭素同士が結びついています。これが何を意味するのかというと、飽和脂肪酸は分子構造がしっかりしていて油脂として固く、不飽和脂肪酸は逆に分子構造が弱くて粘性が低い、ということです。常温で固体の脂は飽和脂肪酸を多く含み、常温で液体の油は不飽和脂肪酸をたくさん含んでいます。逆に、含んでいる脂肪酸の違いから脂は固まりやすく油は固まりにくい、といえます。
なお不飽和脂肪酸は、二重結合が1ヵ所だけの一価不飽和脂肪酸と、二重結合が2ヵ所以上ある多価不飽和脂肪酸に分けられます。一価不飽和脂肪酸は体内で作れる脂肪酸で、多価不飽和脂肪酸は体内で作れない脂肪酸です。多価不飽和脂肪酸は食事から摂取する必要があるため、必須脂肪酸と呼ばれています。
飽和脂肪酸
常温で固体、炭素間の二重結合がない。
飽和脂肪酸の分子構造の例
C(炭素)とH(水素)が規則正しく結合している。
不飽和脂肪酸
常温で液体、炭素間の二重結合がある。
不飽和脂肪酸の分子構造の例
C(炭素)の一部が二重結合し、その分H(水素)が少ない。
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図解シリーズは、文章と分かりやすい図で解説という形で構成されているので、本が苦手な人にも理解しやすい内容です。
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気になる中身を少しだけご紹介!油料理を食べると「胃もたれ」するのはなぜ?
胃もたれの原因は油だけじゃない!?
10代、20代の頃はいくら脂っこいものを食べても全然平気だったのに、30代を過ぎたあたりから食後のひどい胃もたれや胸焼けで悩まされるように・・・・・・。これではせっかくの楽しい食事も思い出も台無しですよね。なかには油の摂取量に気を付けているにも関わらず、頻繁に胃もたれを起こしてしまう人もいるようです。この原因は何なのでしょうか?胃もたれや胸焼けの原因はズバリ「消化不良」です。本来、食事で食べすぎたものは胃で溶かされ、小腸に送られて消化、吸収されますが、これがうまく機能せず、食べ物が胃に留まり続けると胃もたれが起きるのです。
では、これを避けるにはどうするか。まずは食べ過ぎ、飲み過ぎに注意することです。どんな食事でも満腹になるまで食べたら、胃腸の処理が追いつかなくなるのは当たり前。とくにビュッフェ形式の食事や酒の席ではついつい胃袋の限界まで食べてしまいがちなので、いつもよりゆっくり食べることを意識して、「だいぶお腹が膨れてきたな」と感じたら、そこで箸を置くようにしましょう。この他、加齢や妊娠、ストレスなども消化機能低下の原因といわれています。食事の際に一緒のタンパク質を摂る、なるべく脂質量を減らすなど、胃腸が働きやすい環境を作ることでも胃もたれの予防、軽減が可能です。
★油と脂は何が違うの?
★油をまったく摂らない食生活を続けるとどうなるのか
★揚げ油の使い回しはからだに毒だった!?
★肉の脂身にはメリットがない?
などなど気になるタイトルが目白押し!
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 脂質の話』
監修:守口徹
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 脂質の話』
守口 徹
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公開日:2023.07.04