脳の形成期にオメガ3系脂肪酸は必須
オメガ3系脂肪酸が脳を活性化し、気分障害や精神的な不安定さの改善にも役立つという話はすでにご紹介しましたが、なんとその効果は生まれて間もない赤ちゃんの脳にも大いに役立つといわれています。
赤ちゃんの脳も大人と同じで、その約65%は脂質でできており、お母さんのお腹にいる妊娠後期から2歳くらいまでの間に急速に発達します。
この「脳の成長期」に脳の材料となる脂質、なかでも「頭の良くなる成分」といわれるオメガ3系脂肪酸のDHAを摂り続けることで、「脳力」の向上が期待できるのです。
DHAの他にも、「脳力」を高めるサポートとしてビタミンB群の摂取もおすすめです。
妊娠中、授乳中のお母さんは、赤ちゃんにより多くのDHAを与えるため、普段の2倍程度のDHA摂取が必要となります。DHAの不足は赤ちゃんだけでなく、お母さん自身の脳機能も低下させてしまうので、しっかり摂取を心がけましょう。
また、妊娠前期や産後に多く見られる、つわりや抑うつ症状の予防・軽減にもオメガ3系脂肪酸がよいといわれています。今まさに妊娠中という方は、まずは日々の食事の見直しからはじめてみましょう。
「脳力」を高める栄養素
赤ちゃんの脳の発達を助け、機能を高めるオメガ3系脂肪酸といっしょに、以下の栄養素も摂取することで、脳を活性化し、「脳力」を高めることができる。
ビタミンB1
記憶力、集中力をアップ。安眠効果もある。玄米や豚肉などに多く含まれる。
ビタミンB6
神経伝達物質の合成、ストレス緩和に役立つ。カツオやマグロ、バナナに多い。
ビタミンB12
脳細胞を活性化し、神経伝達を助ける。アサリなどの貝類、チーズから摂れる。
ビタミンC
記憶力、集中力を高める。キウイやイチゴ、柑橘系の果物に多く含まれる。
亜鉛
脳の発達を助け、記憶機能を向上。牛肉や牡蠣、海藻類に多く含まれている。
コリン
学習能力の向上、記憶力アップに役立つ。卵黄、ピーナッツ、大豆に含まれる。
まだまだある!「脳力」アップに役立つ栄養素
ギャバ
【主な効果】脳の興奮を抑える、記憶力、集中力のアップ。【主な食品】トマト、アスパラガス、ジャガイモ
カルニチン
【主な効果】脳の抗酸化、 脳機能の活性化。【主な食品】ラム肉、牛肉(赤身)、牡蠣
タウリン
【主な効果】脳の神経伝達をサポート。【主な食品】牡蠣、アサリ、サバ
ナイアシン
【主な効果】記憶力、集中力のアップ。【主な食品】マグロ(赤身)、タラコ、豚肉(レバー)
パントテン酸
【主な効果】記憶力の向上、ストレス緩和。【主な食品】鶏肉(レバー/ササミ)、干し椎茸
カルシウム
【主な効果】脳の興奮を抑える、精神安定。【主な食品】干しエビ、ひじき、プロセスチーズ
マグネシウム
【主な効果】精神を安定させる、神経伝達物質の合成。【主な食品】アオサのり、ワカメ、ごま
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気になる中身を少しだけご紹介!油料理を食べると「胃もたれ」するのはなぜ?
胃もたれの原因は油だけじゃない!?
10代、20代の頃はいくら脂っこいものを食べても全然平気だったのに、30代を過ぎたあたりから食後のひどい胃もたれや胸焼けで悩まされるように・・・・・・。これではせっかくの楽しい食事も思い出も台無しですよね。なかには油の摂取量に気を付けているにも関わらず、頻繁に胃もたれを起こしてしまう人もいるようです。この原因は何なのでしょうか?胃もたれや胸焼けの原因はズバリ「消化不良」です。本来、食事で食べすぎたものは胃で溶かされ、小腸に送られて消化、吸収されますが、これがうまく機能せず、食べ物が胃に留まり続けると胃もたれが起きるのです。
では、これを避けるにはどうするか。まずは食べ過ぎ、飲み過ぎに注意することです。どんな食事でも満腹になるまで食べたら、胃腸の処理が追いつかなくなるのは当たり前。とくにビュッフェ形式の食事や酒の席ではついつい胃袋の限界まで食べてしまいがちなので、いつもよりゆっくり食べることを意識して、「だいぶお腹が膨れてきたな」と感じたら、そこで箸を置くようにしましょう。この他、加齢や妊娠、ストレスなども消化機能低下の原因といわれています。食事の際に一緒のタンパク質を摂る、なるべく脂質量を減らすなど、胃腸が働きやすい環境を作ることでも胃もたれの予防、軽減が可能です。
★油と脂は何が違うの?
★油をまったく摂らない食生活を続けるとどうなるのか
★揚げ油の使い回しはからだに毒だった!?
★肉の脂身にはメリットがない?
などなど気になるタイトルが目白押し!
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 脂質の話』
監修:守口徹
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守口 徹
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公開日:2023.07.19