ほしいと思うほど足りないお金の不思議の心理学的理由
1000円というお金は、誰にとってみても1000円のものを買えるということに変わりありません。
けれどその価値は人によってまったく違います。毎日500円のランチを食べている人にとっては2日分のランチ代。毎日2000円のランチを食べている人にとっては、1日分にもなりません。つまり、お金の金額に左右されることは、あまり意味がありません。
重要なのは、そのお金が自分にとってどれだけの価値を持つかです。そしてそれは、自分自身で決めることができます。自分自身でお金の価値をコントロールできれば、お金にふりまわされにくくなるはずです。
同じ月給のふたりの人がいたとして、ひとりはいつも足りないと不満を持ち、もうひとりは楽しく満ち足りて暮らしている。アメリカの心理学者、ブルーナーとグッドマンの実験では、高収入の家庭の子どもはコインを実物よりも小さく描くが、低収入の家庭の子どもは、実際の大きさよりも大きく描くという傾向が出ました。つまり、欲求が強いと、その対象が大きく見えるということです。
お金はほしいと思えば思うほど、大きな存在となり、ふりまわされてしまう。現状に足ることを知って過ごしたいものです。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 心理学の話』
【書誌情報】
『図解 心理学の話』
著者:渋谷昌三
「心理実験で本当の自分がわかる!」「イエスと言わせる交渉術とは?」「恋が長続きする魔法の法則は?」 ヒトの心と行動の謎をトコトン解説! ストレスフルな毎日、いつの時代も悩みが尽きない“ヒトの心”の謎。なぜか攻撃的な人の心理状態、苦手な人との心の距離の置き方、好きなあの人は何を考えているの?……。わたしたちの身近にあふれる心の謎を、さまざまな心理実験や図解、イラストを交えて分かりやすく解説します。心理学とは、人の心のしくみを知る科学のこと。本当の自分を知る方法から、人間関係の悩みを解決するスキル、気になる人の気持ちをつかむ恋愛テクニック、自分の評価を上げる心理ワザまで、日常生活やビジネス、恋愛で使える心理学の法則や最新テクニックが楽しくわかります。知っておきたい心理学の知識が満載です。
公開日:2022.03.17
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