会社によって厳密に定められている
電車への荷物持ち込みについて考える機会は少ないかもしれませんが、その基準は各鉄道会社によって厳密に定められています。ここでは一例として、JR東日本の手荷物に関する規則を紹介します。持ち込めない荷物は、可燃性液体や可燃性ガス、火薬類などの「危険物」。一部は梱包方法や数量を制限すれば大丈夫ですが、ガソリンや灯油などの持ち込みは厳禁。梱包されていない刃物や死体、不潔なもの、臭気を発するものもNGです。これはどの鉄道会社でも共通の項目です。
持ち込める荷物は、タテ・ヨコ・高さの合計が250㎝以内、長さ2m以内のもので、重さ30kg以内なら2個までは可能。また、傘、杖、ハンドバッグなどの身の回りの品は個数に数えません。自分で使うものであれば、複数持っていても大丈夫です。また、自転車は分解したり折りたたんだりして専用の袋に収納したものであれば持ち込めます。ちなみに最近では、一部の地方私鉄を中心に、自転車をそのまま乗せることができるサイクルトレインという取り組みも行われています。何かの用事で電車内に大きな荷物を持ち運ぶことになったら、事前に持ち込めるかどうかの確認をしておくとよいでしょう。
電車内の持ち込みOKのもの・NGのもの
持ち込めるもの
タテ・ヨコ・高さの合計250cm以内、長さ2m以内のもの(無料)・・・※スポーツ用品や楽器などは、長さの制限を超えても専用ケースや袋に入れたうえで持ち込みが可能。
専用ケースに入った動物(犬・猫・小鳥・爬虫類など)(有料)・・・※猛毒の動物、猛獣は不可。※盲導犬。介助犬などは制限なし。※無料で持ち込める会社もあるため要確認。
分解・折りたたんだ状態で専用袋に収納した自転車(無料)
持ち込みできないもの
梱包されていない刃物、火薬や燃料などの危険物、臭気のあるもの、不衛生なもの
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話』 綿貫 渉
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話』
綿貫 渉 著
通勤・通学、旅行・おでかけ…私たちは普段何気なく電車や駅を利用していますが、なぜ安全に時間通りに運行できるのか、遅延や事故・トラブルの際はどう対処しているのか、意外と知らないことも多い鉄道の話。本書では、今さら聞けない基本的なしくみから、知るほど面白い鉄道の歴史まで、図解やイラスト付きでわかりやすく解説します。
公開日:2023.07.08