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夏と冬では太陽の高さが違うのはどうして?【地学の話】

地球の自転軸が傾いているために南中高度が変化

自転している地球から地球以外の天体をみたとき、天体は東の地平線から上り、円弧を描きながら移動して西の地平線の下に沈むように天球上を動いていきます。天球上で最も高い位置に上るのは、天球上の子午線を通過するときで、それを南中と呼んでいます。太陽も子午線上を通過するとき、その場所でみかけ上、空の一番高い位置に達します。

もし、地球の自転軸が地球の公転面に垂直だったとしたら、南中時の太陽の天球上の高さは一年中変化しません。ですが、実際には、地球の自転軸は公転面に垂直な方向から23.4度傾いています。このため、南中時にみえる太陽と地平線とのなす角度、すなわち、南中高度は季節によって変化することになります。

太陽が天頂を通過するのは、夏至は北緯23.4度上、冬至には南緯23.4度上、春分と秋分には赤道上の地点になります。では、私たちの住んでいる、日本での太陽の天球上の動きはどうなっているのでしょうか?北緯36度縁辺に住んでいる人の場合を例に取ると、島根県、福井県、岐阜県、長野県、群馬県、埼玉県、千葉県、茨城県あたりです。

この人たちは、夏至の南中時には36度から23.4度を差し引いた値、すなわち、12.6度だけ天頂から南に傾いた方向に太陽がみえます。地平線から角度を測ると77.4度の高さになります。春分と秋分の日には、天頂から36度南に傾いたところ、地平線からは54度の高さ、冬至には天頂から36度+23.4度になるので、59.4度南に傾いたところ、地平線から30.6度の高さまで上ります。

ある場所で、太陽が天頂にあるときに、その地点で受け取る単位面積あたりの太陽の放射エネルギーは最も大きくなります。地表が受け取る太陽の放射エネルギーは、春分から夏至を経て秋分までは、北半球が南半球より大きく、秋分から冬至を経て春分に至るまでは、南半球が北半球より大きくなります。

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 地学の話』

【書誌情報】
『図解 地学の話』
著者:高橋正樹 他

地学は「地球を対象とする自然科学」の学問。ジャンルが幅広く興味深い話題も多い。地球の誕生から、火山や地震のメカニズム、異常気象や天気図、地層・化石まで、「地球物地学」「火山学」「気象学」「地質学」の4テーマに分けて解説。図解で楽しくわかりやすく勉強になる1冊。

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