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加齢によるモノ忘れと認知症は違う?なぜ歳をとると忘れっぽくなってしまうのか?【人体の不思議】

認知症とモノ忘れは別物!

歳をとるともの忘れが多くなり、新しいことを覚えるのにも時間がかかるようになります。もの忘れがひどくなると「もしかして認知症!?」と不安になりますが、加齢によるもの忘れは誰にでも起こるもので、もの忘れ=認知症ではありません。

そもそも、認知症とは脳細胞の損傷や活動の低下によって起こるさまざまな障害により、日常生活や社会生活が困難になる状態の総称です。

おもな原因としては、脳の神経細胞のまわりに「アミロイドβ」というタンパク質が蓄積する「アルツハイマー型認知症」が有名ですが、ほかにも脳血管性認知症やレビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などがあります。また慢性硬膜下血腫や甲状腺機能低下症などが認知症状を呈することもありますが、、それらはいずれも脳内への血流低下が要因となっていると考えられています。

認知症になると、もの忘れ(記憶障害)だけでなく、判断力や理解力の低下、時間や場所、人がわからない見当識障害、今までできていたことができなくなる実行機能障害など、さまざまな症状が起こります。

加齢によるもの忘れと認知症のいちばんの違いは、「もの忘れ自体を自覚しているかどうか」です。たとえば加齢によるもの忘れの場合、自分のもの忘れを自覚して心配しますが、認知症の場合は忘れたこと自体を忘れてしまい、自覚していないという具合です。

また、加齢による場合は体験の一部を忘れたり、ヒントがあれば思い出すことが多いのですが、認知症では体験したこと自体を忘れ、ヒントがあっても思い出せないのが特徴です。

ただし、初期の認知症は、加齢によるもの忘れとの判断がつきにくいため、気になる症状がある場合は、早めの診断を受けることが大切です。

出典:『図解 人体の不思議』監修/荻野剛志

【書誌情報】
『図解 人体の不思議』
監修:荻野剛志

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