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顔にも鳥肌が立つ!?寒さや感動で生じる「鳥肌」が持つ人体の不思議な構造とは?【人体の不思議】

鳥肌は人間が毛深かったときの名残!

寒さや恐怖を感じたときに出る〝鳥肌〟は、「立毛筋」という筋肉によって起こります。

脳が寒さや恐怖を感じると、交感神経が作用して毛根の近くにある立毛筋がぎゅっと収縮します。すると毛が引っ張られて逆立ち、同時に皮膚が少しだけ持ち上げられて細かい突起となるため、関西では「さぶいぼ」(寒さで出るいぼの意味)とも呼ばれます。

鳥肌は、もともと恒温動物が体温を一定に保つように起こす生理現象といわれます。

冬に体を膨らませる鳥のように、毛が逆立つことで毛と毛の間に空気の層をつくり、体を冷気から守るのです。しかし、人間は進化の過程で体毛が退化し、動物のように全身が長い毛で覆われているわけではありません。そのため効果も気休めほどでしかないことから、鳥肌は人間が毛深かったときの名残と考えられています。

また、立毛筋は自分の意志で動かすことはできない「不随意筋」で、交感神経に支配されています。寒さだけでなく、恐怖や感動などでも鳥肌が立つのはこのためで、感情が高ぶり交感神経が刺激されることで「アドレナリン」というホルモンが分泌され、立毛筋に働きかけるのです。

猫が危機に直面して毛を逆立てるのも同じしくみです。ちなみに、立毛筋には副交感神経はないため、リラックスした状態で鳥肌が立つことはなく、多くの場合、アドレナリンの分泌が活発になっているときに起こります。

なお、どんなに寒くても顔には鳥肌が立たないといわれますが、これは間違いです。立毛筋は顔にもあるので鳥肌も立っているのですが、顔はもともと血行がよく寒さに強いうえ、体毛はほとんど退化し、立毛筋も退化してしまっているため、顔の鳥肌はほとんど目立たないだけなのです。

出典:『図解 人体の不思議』監修/荻野剛志

【書誌情報】
『図解 人体の不思議』
監修:荻野剛志

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