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侍JAPAN監督/井端弘和が教える吉田正尚や中村剛也のような力を抜いて打つコツとは?【少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」】

Text:井端弘和

教えて井端さん!通算1912安打の打撃

井端弘和選手は、現役時代に通算1912安打もマークしている。身長173センチ73キロとプロとしては小柄な部類で、安打を量産した秘密を聞いた。

力を抜いて打つことが「ヒットを打つコツ」?

―― 井端さんは、小柄でもなぜ力負けしないで安打を打てたのですか?

井端弘和の答え

(逆に、余分な)力を入れないことですかね。インパクトの瞬間にだけ、お腹などの体幹で力を全部入れるわけです。

例えば、吉田正尚選手(オリックス→レッドソックス)はあの小柄な体(173センチ85キロ)で、全部の力をインパクトの瞬間に集中して出せているから、あれだけ打球を飛ばせるのかなと思います。体重があるとはいえ、中村剛也選手(175センチ102キロ)も、スイングの最後のフォロースルーまで無駄な力を抜き、どこで力が入っているのか分からないほど脱力してスイングしています。

投手も力を入れるのは、球を離すリリースの瞬間だけと聞きます。

打者はインパクトの前、バットの振り出しの段階で、特に腕とか背中とか上半身に力が入ったら、スイングにブレーキがかかるので、なかなか安打を打つことができないと思います。

ブレーキがかかると、バットのヘッドの走りは遅くなります。バックネット裏にいい当たりのファウルがいくと、「タイミングは合っていましたね」とアナウンサーがよく話します。しかし、僕は内心、「いや今のファウルは、力が入ってスイングにブレーキかかっていたんだよ」と思っています。

むしろ、内野に高いフライが上がった打球こそ、打ち損じで惜しいと思います。力が入らず、タイミングはドンピシャだったのに、少しミートが外れてしまった感じですね。

【出典】『少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」』 著:井端弘和

【書誌情報】
『少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」』
著:井端弘和

少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」

侍JAPANの日本代表監督、井端弘和氏が指導する少年野球の基本的プレー解説書。野球の根幹になる「打つ」「走る」「投げる」「守る」の4つのプレーに関して、初級・中級・上級の難易度別にステップアップできるよう写真とイラストで丁寧に解説します。世界を代表する選手も、日本の部活でプレーする選手も、この4つの基本に関して特別違うことをするわけではありません。確実にプレーを習得しステップアップしていくことで、世界レベルの基本に迫れます。「教えて井端さん」の野球コラムも章ごとに掲載。少年野球をプレーする生徒、指導者にとって、基本を見直したり、知ってるようで知らなかったプレーを見直す、必読の一冊です。

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