クラブと体の動きの+α
データという事実からスイングを把握する
スイングの動きを事実に即して説明するため、本書では、スイング測定器GEARS(ギアーズ)のデータを活用しました。GEARS はカメラを8台使用し、1スイング当たり600枚以上の画像を解析するモーションキャプチャ計測システムで、スイングに関する重要な実測値を提供してくれます。とくに、本書で説明のよりどころとしたのは、GEARSがPGAツアーのトップ50人のプロから2018年に採取したデータの平均値です。世界のトッププロたちですから、飛距離的にも正確性の面でも群を抜いた結果につながっている動きの実態を表していると考えていいでしょう。
ただし現代的で理想と考えられるスイングをするプロばかりではなく、「古いタイプ」や「個性的なタイプ」も含まれたデータか
らの平均値であることは考慮すべきだと思います。
PGAツアープロの体の動きの平均データ
データ採取2018年
参考/ヘッドスピード51.39m/s 飛距離280.29ヤード
PGAツアープロのクラブの動きの平均データ
出典:『ゴルフ当たる!飛ばせる!スウィング解剖図鑑 イラストでわかる身体とクラブの正確な使い方』著/奥嶋誠昭
【レッスンプロ情報】
●奥嶋誠昭
1980年生まれ。ツアープロコーチ。アマチュアゴルファーからツアープロまで最先端機器を使ったバイオメカニクス(動作のコツを解析する)をもとに、ゴルファーの要望に合ったスイングづくりに定評がある。JGTOツアープレーヤー。2020―2021年国内女子ツアー賞金王、東京五輪銀メダリストの稲見萌寧など、数多くのトッププロ選手の指導実績を持つ。
【書誌情報】
『ゴルフ 当たる! 飛ばせる!スウィング解剖図鑑 イラストでわかる身体とクラブの正確な使い方』
著者:奥嶋誠昭
スウィングづくりやスウィングレッスンをテーマとする多くのゴルフ書は、写真、動画などの映像を使ってスウィング時の身体の動きを解説する。
その見せ方では、手や足、身体の動きや動かし方は表現できても、例えば「インパクトを感じる手の感覚」「インパクト時の足の感覚」といった、スウィング時の身体が感じる感覚までは伝えづらい。そこで本書では、スウィングで体感する手や足の感覚をイラストでできる限り具体化し、読者にその感覚をつかんでもらい、スウィングづくりの向上を目指す。著者は、スウィングの解析システムを駆使し、プロ、アマ問わず多くのゴルファーのスウィングを分析している奥嶋誠昭プロ。同プロ独自のスウィング動作をイラストを通して解剖、図解化し、ゴルフスウィングの上達に役立てる。
公開日:2024.05.31