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徹底検証!「残りものには福がある」はホント?くじを引く順番と確率【マンガでわかる 図解 眠れなくなるほど面白い 確率の話】

Text:野口哲典/田伊りょうき(マンガ)

「残りものには福がある」確率は? このことわざは本当なのか?

くじはあとから引いたほうがいい?

 くじは最初に引くほうがいいのか、あとから引くほうがいいのか。「残りものには福がある」ということわざもあり、次のように考える人が多いようです。
まず、くじを最初に引く場合、入っているはずれの数が多いため、当たる確率よりはずれる確率のほうがずっと高くなる。そしてくじを引いていき、はずれる人がたくさん出ればそれだけはずれの数が減るので、あとからくじを引いたほうが当たる確率がどんどん高くなっていく。したがって、くじはあとから引くほうが当たりやすい。

くじを引く順番と確率

 では実際に、あとから引くほうが当たりやすいのか、例を挙げて考えてみましょう。10本中3本が当たりのくじをAさん→Bさんの順番で引くときの、Aさんが当たる確率とBさんが当たる確率を比べていきます。
まず、最初に引くAさんがくじに当たる確率は10分の3です。次に引くBさんがくじに当たる確率は、Aさんが当たり、Bさんも当たる場合と、Aさんがはずれ、Bさんが当たる場合の2通りあります。
したがって、この2通りの確率をそれぞれ求めて合計したものが、Bさんがくじに当たる確率になります。
Aさんが当たり、Bさんも当たる確率……3/10 × 2/9 = 6/90
Aさんがはずれ、Bさんが当たる確率……7/10 × 3/9=21/90
Bさんが当たる確率……6/90 + 21/90 = 27/90 = 3/10
結局、AさんとBさんがくじに当たる確率は、どちらも10分の3になることがわかります。というわけで、くじは最初に引いてもあとから引いても、当たる確率は同じだということです

出典:『マンガでわかる 図解 眠れなくなるほど面白い 確率の話』

【書誌情報】
『マンガでわかる 眠れなくなるほど面白い 図解 確率の話』
著者:野口哲典(マンガ:田伊りょうき)


当社の「眠れなくなるほど面白い 図解」シリーズをよりわかりやすく解説する「マンガ図解」シリーズの第1弾! 我々の日常に深く入り込んでいる「確率」。朝の天気予報で「降水確率」を確認したり、野球シーズンには勝率や打率をチェックしたりする方もいると思います。ジャンケンやサイコロの目、ゲームのガチャやくじなどの当たる確率、人生の節目にあたる受験の合格確率やプロポーズの成功確率など、実にさまざまなシーンで「確率」の話になるのです。そんな「確率」をマンガと図で解説し、面白く読み進めながら知識を得られる一冊。「運命の出会い」を確率にするとどのくらいになるのか、最低でも一校は合格するための受験の仕方など、勉強としてではなく実際に役立つ確率の話ばかりなので、ぜひご一読ください。

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