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股関節痛の予防・改善ができるストレッチ体操3選【背骨コンディショニング】

Text:日野秀彦

背骨コンディショニングで股関節痛の予防・改善

股関節痛の痛みをスッキリとって、O脚・X脚も改善

骨格が正しい位置にあれば、真っすぐ立ったときに①太もも、②膝、③ふくらはぎ、④くるぶしの4点がつくはずですが、多くの人が1点か2点しかつかず、O脚やX脚になっています。仙骨が後ろにずれると、そこにつながる腸骨や大腿骨が内側に回転(内旋)してX脚になったり、外側にずれてO脚になったりします。どちらも歩くときに大腿骨が腸骨に強くあたるため、関節がスムーズに動かず、足が上がらないためつまずきやすくなります。背骨コンディショニングを始めて歩幅が広く歩きやすくなったという人がいるのは、仙骨を矯正して、腸骨と大腿骨が正しい位置に戻ったからです。

O脚とX脚【背骨コンディショニング】

股関節につく24個の筋肉のうち、もっとも重要なのは大殿筋です。つぎに中殿筋、小殿筋となりますが小殿筋は安定させる程度です。また、いわゆるインナーマッスルの梨状筋(りじょうきん)、双子筋(そうしきん)、大腿方形筋(だいたいほうけいきん)、内外閉鎖筋(へいさきん)なども股関節の安定に関与しますが、一番作用するのは大殿筋です。内旋・外旋の動きについては大殿筋の働きが大きいと考え、より積極的に大殿筋を鍛えることをすすめています。とくに大殿筋を鍛えるバックキックは股関節痛には効果があります。

また、仙骨も腸骨も正しい位置にあるのに、大殿筋が弱く、大腿骨を外旋させる力がないために股関節痛を抱えている人もいます。こういう人は、大腿骨が内旋して、腸骨に引っかかってしまいます。すると、大腿骨と腸骨の接合部である球関節の一部がこすれて、変形します。変形した骨に引っ張られた神経が伝導異常を起こすと、滑液の出も悪くなり、炎症を起こします。痛みの原因は、球関節の変形ではありません。痛みが出るのは、球関節の滑液が十分に出ない状態でこすれて、炎症を起こしているためなのです。

症状が悪化すると、病院では人工関節をとりつける手術(人工股関節置換術)をすすめられますが、人工股関節を入れても腸骨側での痛みに悩む人がいます。この場合も仙骨を矯正し、股関節をはめて大殿筋を筋力アップさせ、滑液が十分に出るようになれば痛みは軽減し、スムーズに歩けるようになります。

股関節の構造【背骨コンディショニング】

背中コンディショニングでは、椎間板ヘルニアは、椎骨が左右どちらかにねじれ、ずれているために一方向に圧がかかってヘルニアが出ているものと考えます。ゆがんだ骨を矯正して正しい位置に戻せば、ヘルニアは元に戻ります。そもそも脊髄神経に大きくからみつくほどのヘルニアでなければ原因にはなりません。それが椎間板ヘルニアの原因であれば切除すれば痛みは止まるはずです。

【ゆるめる体操】股関節ゆるめ 片膝かかえ ストレッチ

股関節痛の予防・改善に背骨コンディショニングでストレッチ体操①

ゆるめる部位:股関節

手を使い、膝で円を描くことで固くなった股関節と神経をほぐしゆるめます。とくに屈曲の動きをよくする効果があります。

股関節ゆるめ 片膝かかえ ストレッチ体操のやり方

【1】仰向けに寝て、両手を伸ばして片方の膝を抱えます。

股関節ゆるめ 片膝かかえ ストレッチ体操のやり方 手順1【背骨コンディショニング】

【2】抱えた膝を、胸に引きつけて戻します。

⚫︎30往復行う。

股関節ゆるめ 片膝かかえ ストレッチ体操のやり方 手順2【背骨コンディショニング】

【3】つぎに、抱えた膝で円を描くように膝を回します。内回し・外回しを行います。

⚫︎各15回、計30回行ったら、反対の足も同じように行う。

股関節ゆるめ 片膝かかえ ストレッチ体操のやり方 手順3【背骨コンディショニング】

股関節ゆるめ 片膝かかえ ストレッチ体操のポイント

膝を回すときはできるだけ大きな円を描くつもりで行います。

痛みがあって円を描くのが難しい場合は、できる範囲で行い、少しずつ可動域を広げていきます。

【ゆるめる体操】股関節ゆるめ 外旋・膝曲げ伸ばし ストレッチ

股関節痛の予防・改善に背骨コンディショニングでストレッチ体操②

ゆるめる部位:股関節

タオルを使い、膝を曲げ伸ばしすることで、効率的に股関節をゆるめます。とくに股関節の外転・外旋に効果があります。

股関節ゆるめ 外旋・膝曲げ伸ばし ストレッチ体操のやり方

【1】片足の裏にタオルをかけて仰向けになり、タオルをかけた足と同じ側の手でタオルを持って、足を横に開きます。リラックスした状態で足が開くように、タオルの長さを調節します。

股関節ゆるめ 外旋・膝曲げ伸ばし ストレッチ体操のやり方 手順1【背骨コンディショニング】

【2】タオルをかけた足はできるだけ身体から離して広げ(外旋)、踵から外側へ押し出すような感じで膝の曲げ伸ばし行います。

⚫︎30往復行ったら、反対側の足も同じように行う。

股関節ゆるめ 外旋・膝曲げ伸ばし ストレッチ体操のやり方 手順2【背骨コンディショニング】

股関節ゆるめ 外旋・膝曲げ伸ばし ストレッチ体操のポイント

手に持ったタオルの長さを調整しながら、できるだけ足を外に広げるようにします。

膝の曲げ伸ばしを行うときは、上体やもう一方の足が動かないように注意しましょう。

【矯正体操】ランジねじり ストレッチ

股関節痛の予防・改善に背骨コンディショニングでストレッチ体操③

矯正部位:股関節

手を使い、大腿骨を外旋させて体重をかけることによって、股関節の内旋と外側のゆがみを矯正します。

ランジねじり ストレッチ体操のやり方

【1】片膝立ちになり、後ろ足の膝をついたら、つま先を内側に入れます。前に出した膝と同じ側の手を添え、もう一方の手は後ろ足の大転子(股関節の横にある、大腿骨の外側の出っ張り)の少し下を押さえます。

ランジねじり ストレッチ体操のやり方 手順1【背骨コンディショニング】

【2】後ろ足の踵を床につけるようにして内側に倒し、股関節を外旋方向にねじりながら前方に体重をかけます。股関節を正しい位置に〝はめる〟ような動作で行います。

⚫︎10往復行ったら、反対側も同じように行う。

ランジねじり ストレッチ体操のやり方 手順2【背骨コンディショニング】

ランジねじり ストレッチ体操のポイント

後ろ足は、できるだけ踵が床につくように倒します。つかない方は無理をせず、できる範囲で行ってください。

股関節を意識しながら腰を動かしてください。

股関節のずれは膝痛を起こす

股関節とは寛骨と大腿骨(だいたいこつ)の関節部のことで、大腿骨は外側か内旋位しかしない関節です。大腿骨が大きく外側に変位してその代償で脛骨が内側に入る(O脚)、大腿骨が内旋して代償で脛骨が外旋する(X脚)と膝の一部の関節面に負担がかかり、神経の伝導異常により、滑液が出ない状態で炎症を起こし痛みが出て変形します。当然、股関節も同じように痛み変形しますが、変形しているために痛いのではなく、あくまでも一部分が滑液が出ない状態ですれて炎症を起こしているのです。どちらも大殿筋が弱いのが原因です。

股関節(横)の構造【背骨コンディショニング】

腰椎・仙椎のゆがみからくる主な症状

腰椎1〜3

主に関係する神経

大腿神経、伏在神経、閉鎖神経

関連する器官・部位

大腿部前面、股関節、膝

考えられる主な症状

大腿前部の張り、腰背部の鈍痛、そけい部・膝の痛み

腰椎4〜5・仙椎1〜3

主に関係する神経

坐骨神経、脛骨神経、総腓骨神経、上殿神経、下殿神経

関連する器官・部位

腰部、殿部、骨盤、下肢全体

考えられる主な症状

腰痛、坐骨神経痛、仙腸関節痛、排尿排泄障害、大腸・直腸障害、便秘、婦人科系疾患、前立腺の障害、静脈瘤、足がつる・しびれる、膀胱炎

仙椎2〜5

主に関係する神経

骨盤内臓神経、陰部神経

関連する器官・部位

腰部、殿部、骨盤、下肢全体

考えられる主な症状

腰痛、坐骨神経痛、仙腸関節痛、排尿排泄障害、大腸・直腸障害、便秘、婦人科系疾患、前立腺の障害、静脈瘤、足がつる・しびれる、膀胱炎

出典:『一生痛みのないカラダをつくる 背骨コンディショニング 仙骨のゆがみを整え、全身の不調を根本から改善する症状別プログラム』著/日野秀彦

『一生痛みのないカラダをつくる 背骨コンディショニング』はこんな人におすすめ!

・全身の不調を改善したい!
・テレワークやデスクワークによる背骨のゆがみを治したい
・肩こりや腰痛、不眠を改善したい

と感じている方には大変おすすめな本です。

「背骨コンディションニング」とは「仙腸関節可動理論」、「神経牽引理論」による、上半身と下半身をつなぐ唯一の骨である仙骨の歪みを整え、全身の不調を改善する画期的といえる運動プログラムです。本書では、改善率が実に96%以上、全国で30万人を様々なカラダの不調、症状から救ったこの実践的なプログラムをビジュアルに紹介します。痛みや不調は、医者や薬に頼らず、自分で自宅で治せます!

本書は背骨コンディショニングの最新&完全版!

多くの症状別に対応した矯正体操とトレーニング&ストレッチをビジュアルで分かりやすく丁寧に解説!

足のしびれ・足裏痛の予防と改善法

気になる中身を少しだけご紹介!週に2回の筋トレで筋力アップ!

正しい筋トレ方法でないと効果は得られない

ゆがんだ骨を矯正しても、その状態を維持するだけの筋力がなければ、すぐにゆがんで症状が再発してしまいます。症状の解消には筋力をつけることが不可欠ですが、筋トレは、正しいやり方をしなければ効果がありません。「頻度」「強度」を正しく行うことが大切です。とくに、「強度」は重要で、少なくとも最大拳上重量(自分がギリギリ1回上げることのできる重さ)の50%以上の負荷(強度)が必要となります。大まかな目安として、最大拳上重量を100%MAXとすると、50%MAXなら15回、75%MAXなら10回くらいあげられる重さです。はじめて基礎トレーニングのバックキックやハイエルボーローイング(P74~77)の筋トレを行うときは、「ギリギリ10回はできるけれど11回目は無理」というくらいの負荷で行いましょう。

筋トレは、たくさん行えば効果があるというものではなく、強い負荷をかけて筋繊維を破壊しては、筋組織が再合成されることを繰り返して、筋肉を増やしていくものです。筋肉を使いきった状態(オールアウト)から疲労回復までの時間は24時間から100時間ほどで、筋肉の部位によっても異なります。バックキックで鍛える大殿筋のように大きな筋肉の場合は回復までの時間を考えて、週2回程度の頻度で行います。

トレーニングするときの注意事項

・正しいトレーニングフォームや目的部位を意識し、反動を使わないようにします。
・トレーニングを行っている間は、呼吸を止めないでください。
・トレーニング後はかならずストレッチを行います(トレーニング+ストレッチ=1セット)。

筋肉向上トレーニングの中・長期プログラム

筋力アップには、自分の筋力に合わせた負荷をかけて行うことが大切です。週2、3回のペースで、以下のプログラムに従って負荷を段階的に上げていき、効率的に筋力をつけましょう。同じやり方を続けると効果が出づらくなりますので2ヵ月ごとに刺激を変えて、効果を出し続けるようにします。

筋力向上プログラム

6か月で1サイクルとして、このサイクルを繰り返し行います。
・ポジティブ:筋肉が縮みながら力を発揮する動作。
・キープ:筋肉が縮んだ状態で、動作を起こさず力を発揮する。
・ネガティブ:筋肉が伸ばされながら力を発揮する動作。

肩首の激痛・めまいの予防・改善「チンイン」

枕やクッションに頭を押しつけ、反発力を使って首まわりの筋肉を鍛えます。

首まわりの筋肉を鍛える

柔らかい枕かクッションに頭を乗せて仰向けになり、あごを引きます。

首まわりの筋肉を鍛える

あごを引いたまま、頭を枕に押しつけます。そのまま力を抜いて元に戻します。これを10回繰り返す。頭を枕に押しつけるときやストレッチを行うときは、肩を動かさないようにするのがポイントです。

ストレッチのやり方

①後頭部を覆うようにして、頭の後ろで両手を組みます。
②背すじを伸ばしたままあごを引き、30秒ほどキープし戻します。

トレーニング10回とストレッチ1回を1セットとして3セット続けて行う。

肩首の激痛、めまいの予防と改善のストレッチ

★ゆがみやすい頚椎の変形は多くの症状の原因に
★首肩痛・めまい・耳鳴り・顎関節症の予防と改善
★足のしびれ・足裏痛の予防と改善
★頭痛・肩こりの予防と改善

などなど気になるタイトルが目白押し!

著者の日野さんは、フィットネス、アスリート、不定愁訴改善などさまざまな運動プログラムを開発・プロデュースし、全く新しい「背骨コンディショニング」理論を開発して、現在では全国で展開しています。これまで全国で30万人以上が、なかなか治らない病気や、原因不明の症状から救われ、「奇跡のプログラム」といわれるようになりました。今でも予約が取れず、プロアスリートや芸能人、女優やモデルさんも通うというプログラムを本書ではたくさん公開しています。ぜひ皆さまの健康に役立ててください!

【書誌情報】
『一生痛みのないカラダをつくる 背骨コンディショニング』
日野秀彦

「背骨コンディションニング」とは「仙腸関節可動理論」、「神経牽引理論」による、上半身と下半身をつなぐ唯一の骨である仙骨の歪みを整え、全身の不調を改善する画期的といえる運動プログラムです。本書では、改善率が実に96%以上、全国で30万人を様々なカラダの不調、症状から救ったこの実践的なプログラムをビジュアルに紹介します。 本書は背骨コンディショニングの最新&完全版!痛みや不調は、医者や薬に頼らず、自分で自宅で治せます!

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