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”二番煎じではダメ”谷繁元信の一流捕手論

複数の捕手を状況に合わせて使う球団が増えた。先発投手との相性やバッティングの状況次第で起用するのだ。

巨人では現在、1軍の捕手登録が5人いる。阿部慎之助、小林誠司、炭谷銀二朗、大城卓三、宇佐見真吾だ。大城はバッティングを生かして一塁での先発出場も増えた。今後も誰かに捕手を固定するより長所を生かした起用がされていくのだろう。

楽天は開幕当時は嶋基宏の起用が多かったが、5月の下旬から増えたのが堀内健伍の先発マスク。堀内は静岡高校から15年ドラフト4位で楽天入団。18年9月25日に1軍デビューし12試合に出場。

今年の5月26日にはタイムリーを放ち、本拠地での初ヒーローインタビューも務めた。楽天は年齢的に「嶋の次の育成」を考えた起用を増やしていくのだろう。

捕手としてNPB歴代1位の3021試合に出場した谷繁元信氏は「キャッチャーは二番煎じではダメ」と著書の中で語っている。

現役当時、古田敦也氏や矢野燿大(現阪神監督)らの他球団のレギュラーキャッチャーを、技術面での観察はした。だが「この人みたいなキャッチャーになりたい」といった理想像のようなものは持たなかったという。

脅威を感じさせるキャッチャーになるため、谷繁氏は他のキャッチャーには絶対に負けない独自の理論を確立。他の誰でもない捕手といえるレベルに到達したのだ。

個性を生かした捕手起用のチームが勝つのか、絶対的な捕手を作った球団が上回るのか。各チームの思惑含めて、シーズンを見ていくのも楽しそうだ。

「谷繁流キャッチャー思考」谷繁元信:著 日本文芸社
https://www.nihonbungeisha.co.jp/book/b329472.html

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