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柳裕也が防御率&最多奪三振タイトル獲得も…歴史的貧打で勝ち星伸ばせなかった中日ドラゴンズ

12球団完全データファイル2021

両リーグ、前年最下位チームが優勝を果たしという前代未聞のシーズンとなった2021年。12球団の詳細なデータをもとに、今季の戦いぶり&来季に向けた課題、期待値を完全掲載!

【セリーグ5位】中日ドラゴンズ

【2021シーズン成績】
55勝71敗17分
勝率 .437
得 点 405 ⑥
失 点 478 ①
本塁打 69 ⑥
盗 塁 60 ⑤
打 率 .237 ⑥
防御率 3.22 ①

【今季PLAYBACK】投手陣は超絶好調だったが…歴史的貧打で勝ち星伸ばせず

2020年は8年ぶりにAクラスに入った中日だが、またもやBクラスに逆戻り。ただ、投手陣はトップの防御率を記録し、絶好調だった。先発では柳裕也が一皮むけて、11勝6敗、防御率2・20で最優秀防御率と最多奪三振を獲得。大野雄大も7勝11敗、防御率2・95で投げ抜き、小笠原慎之介も8勝10敗、防御率3・64と健闘した。勝野昌慶、松葉貴大、ロドリゲスらも防御率3点台で枚数に不安はなかった。リリーフ陣もR・マルティネス、又吉克樹、福敬登、祖父江大輔らが勝利の方程式を形成。裏リリーフの藤嶋健人も48試合で防御率1・59と躍進し、後半戦はトミー・ジョン手術から復帰した田島慎二も試合で防御率2・45と躍動した。

それでいて借金16をこしらえたのは、打線のせいだ。ベテランの大島洋平は変わらずヒットを重ねたが、ビシエドも打率・275、17本塁打、70打点、出塁率・333で例年をやや下回る水準。木下拓哉が打率・270、11本塁打をマークし、パンチ力を見せたが、ビシエドと木下以外に2ケタ本塁打を打った選手はおらず。いくら広いバンテリンドームが本拠地とはいえ、あまりにお粗末すぎる。

チーム本塁打69はもちろん、チーム打率・237はリーグ最下位。チーム出塁率・291に至っては12球団唯一の2割台。これでは勝てるはずもない。29歳を迎えた石岡諒太は2軍で打率・285、5本塁打をマークし、石垣雅海も2軍で9本塁打を放っていたが、1軍ではあまりチャンスが与えられず。現有戦力ではもう限界なのだが…。


柳裕也は防御率と最多奪三振のタイトルを獲得。盗塁数は大島洋平の16が最多で次点が髙松渡の15だが、ともに失敗も多く、飛び抜けた走り屋が不在だった。8盗塁1盗塁死の加藤翔平あたりがスタメンに完全定着し、守りと機動力の野球を展開したい。


出典:『がっつり! プロ野球(30)』

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