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パラリンピック競泳日本代表・金メダリスト木村敬一が初の自伝『闇を泳ぐ』を出版

ロンドンとリオの両大会で6つのメダルを獲得し、東京パラリンピックで金メダルを獲得した競泳日本代表の木村敬一(東京ガス)が、初となる自伝『闇を泳ぐ~全盲のスイマー、自分を超えて世界に挑む~』を出版した(刊行は8月20日)。

パラ競泳界のトップスイマー

2歳の時に先天性疾患で視力を失ったものの、6歳からは寮生活を送り、母親のすすめで10歳から水泳を始めた木村敬一。12歳で上京して所属した筑波大学付属盲学校(現・筑波大学付属視覚特別支援学校)で頭角を表すと、2008年北京大会から2016年リオ大会まで3大会連続でパラリンピック出場を果たす。

日本大学4年在学時の2012年ロンドン大会では、日本代表選手団の旗手を務めるとともに銀メダル1つ・銅メダル1つを獲得。続く2016年リオ大会では銀メダル2つ・銅メダル2つを手にし、名実ともにパラ競泳界のトップスイマーとなった。

2018年からは単身でアメリカに拠点を移して強化を図り、東京パラリンピックでの初の金メダル獲得を目指した。東京大会は8月24日に開幕。水泳競技は翌25日から予選が行われ、9月3日の決勝で100mバタフライ S11 金メダルを獲得。

メダリストになるまでの半生を描く

本書『闇を泳ぐ』は、同氏がパラリンピックメダリストになるまでの半生を描いた初の自伝。

母親のすすめで始めた水泳と、持ち前の天真爛漫な人柄を武器に、温かく見守ってくれる両親や、個性豊かな友人。世界の舞台でしのぎを削るライバルや仲間、成長を導いてくれた恩師。そして異例のアメリカ行きをバックアップした所属企業など、多くの人の支えも受けながら、自ら切り拓いてきた人生を振り返る。

木村選手の半生を通して、障害をもつ子やその家族、そして自分の置かれた環境に悩む全ての人へ、自分らしく生きていくことの素晴らしさを伝える一冊。

書籍情報

タイトル:「闇を泳ぐ」 ~全盲のスイマー、自分を超えて世界に挑む~
著者:木村敬一(きむら・けいいち/東京ガス所属)
発行・発売:ミライカナイブックス
定価:1,650円(税込)

目次
第1章 幼少期・小学校時代 ~見えない自分と向き合った日々~
【コラム1】見えない人へのサポートについて
第2章 中学・高校生時代 ~波乱万丈な東京での新生活~
【コラム2】便利になればなるほど、不便なもの
第3章 大学生時代 ~メダリストになった僕~
【コラム3】街の探索
第4章 社会人・大学院時代 ~続く試練、見出した希望~
【コラム4】僕の前を通り過ぎて行った、財布たち
第5章 アメリカへ ~新天地での再スタート~
【コラム5】障害者の暮らしを日米比較

初出=「HALF TIMEマガジン」2021年8月19日掲載記事(当サイト掲載用に一部加筆)
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