「人が少ない」
全てが例年とは違うスポーツ観戦。プロ野球を中心に年間40試合以上を現地観戦するライターが、このコロナ禍での観戦状況をレポート。
第2回は「7月10日。有観客での開幕日」。
7月10日。有観客での今季開幕戦は阪神タイガース×横浜DeNAベイスターズ(甲子園)のチケットを確保。東京から大阪へは、新幹線で移動。一人旅のため、声を発することなくマスクを着用し、youtubeを見ながら移動。
新大阪に着いてみて、真っ先に思ったことが。
「人が少ない」
毎年、野球、サッカー、競馬を見に大阪へ来ていたが、初めて見る光景だった。外国人観光客がいない!!…のは分かるのだが、日本人でキャリーバックを持っている人の少なさ!!には驚いた。ラッシュ時でないとは言え、電車も座れるほど空いていた。
コロナの影響の大きさを痛感しながら、チェックインするためにホテルへ向かう。ホテルへ到着してチェックイン後、必要な荷物(カメラ)を持って開門に間に合うように甲子園へ。
いつもの活気が・・・
プレーボール2時間前から開場するので、その10分前に甲子園に到着。しかしいつもの活気がない。
開門まで2時間もあるから、人が少ないのは当然かとも思われる。だが通常であれば、2時間前でも人が多く、チケットを発券する人の列や、入場待ちのファンが甲子園を囲んで、各々のゲートで待っていて活気があるのだ。
今回はすぐに発券できたうえ、5分前に入場ゲートで待機することが出来た。ざっと数えたが、僕の入るゲートで入場待ちをしている人は15人にも満たなかった。
それから、すぐに開門するためにスタッフが待機列を作り、誘導を開始。スタッフがソーシャルディスタンスを保つよう常に案内していた。
スタッフはマスクと手袋をしての対応。チケットはもぎる必要性を失くし、チケットに記載のあるバーコードを読み取っての確認。その後、検温。
検温も無事通過し、スタンドへ。座席配置は1列に2人。アルプス席の販売はなく、内野と外野のみの配置であった。入場して自分の座席を見つけ、練習を見ていてちょっとビックリすることが。
売り子がいる!!他球場では売り子を出さないと発表している球団もあったので、甲子園も居ないものばかりだと思い込んでいた為なのだが。売り子も当然、マスク、手袋をしていた。ただ売り子の為にフェイスシールドがあった良いのではと思う。
入場した観客を見ていると、大人しかいない!!
ちょっと考えれば、それも納得なのだが。例え家族でもあってもソーシャルディスタンスを取った観戦となるため、当然隣同士に座ることが出来ない。
そうなると、小さい子供との観戦は難しく、ある一定の年齢に達しないと無理だなと言う事だ。
帰りの電車でも・・・
さて試合が開始。鳴り物、声を上げての応援は出来ないとの事前発表通りで、横浜DeNAベイスターズの攻撃時は静かなものだった。ホーム阪神タイガースの攻撃時には、事前に録音してあった各選手の応援テーマを流す演出。
いつもと変わらないような雰囲気作りがあった。
しかし自分としては、今しか味わうことができない、打球音や選手の声が聞こえる観戦を望んでいたので、少し残念だった。
試合は雨の為、5回降雨コールドで阪神の勝利で終わり、混雑を避けるために少しゆっくり目に球場を後にした。
帰りの阪神電車でも人の少なさを感じざる得ない出来事が。いつもなら、ギュウギュウとまでではないにしても、かなりの混雑なのだが、今回はすんなり座れてしまった。5000人と言う人数は思っている以上に少ないな、という感想を球場外でも抱いた有観客開幕日であった。
公開日:2020.07.22