フェブラリーステークスの前日に開催する「ダイヤモンドステークス」。
JRAのレースの中ではステイヤーズステークスの3600mに次いで、3400mと長い長距離重賞である。
そのため、天皇賞(春)に向けて賞金を加算したい馬と、ステイヤーが集結するレースとなっている。
今年も万葉S(3000m)を勝った①ナムラドノヴァン、菊花賞3着の兄を持つ⑪ボスジラ、ステイヤーズS3着の⑬ポンデザール、2019年天皇賞(春)3着の⑮パフォーマプロミスなど、長距離自慢の馬が集結した。
しかし、ステイヤーにとってGⅠ天皇賞(春)に向けてのステップレースのはずが、1984年のグレード制以降に、ダイヤモンドSを勝ち続けて天皇賞(春)を勝ったのは1頭もいない。
そればかりか、ダイヤモンドSを勝った以降に間を空けて天皇賞(春)を勝ったのも、2004年のイングランディーレたったの1頭しかいないのが現実である。
それでも、このジンクスを破って天皇賞馬となる馬が誕生するのか?
気になるところではあるが、レース前にダイヤモンドSを勝った個性馬を紹介しよう。
2007年の勝ち馬・トウカイトリック
デビューは2歳時の2004年8月の小倉。
そのデビュー戦を勝つも、その後は勝ちに恵まれず。待望の2勝目は3歳時の5月に挙げる。そのため春のクラシック出走はできなかった。
その後は秋の菊花賞に出走すべく、神戸新聞杯に出走するも7着と負けてしまい、クラシックレースに出走することが叶わなかった。
しかし、次のレースを勝ってオープン馬の仲間入りを果たし重賞戦線を戦ったが、そこから勝てないレースが続く。
10戦連続で勝てないまま5歳となり、迎えたダイヤモンドSで久々の勝利とともに初重賞制覇を果たす。
そこから息の長い現役生活を続け、2010年の8歳時に阪神大賞典(GⅡ)、2012年の10歳時にステイヤーズS(GⅡ)を勝利。JRAの平地重賞勝利としては、2008年に小倉大賞典を制したアサカディフィート以来、史上2頭目の10歳馬による重賞制覇となった。
その後12歳まで現役を続けるも、故障のため現役引退となり、これをもってJRA所属のエルコンドルパサー産駒の現役馬はいなくなった。
このトウカイトリックのような個性馬として親しまれる馬の誕生なるか!?
発走は、2月20日 東京競馬場 11レース 15時45分予定。
公開日:2021.02.19