「全員野球」謳う政界の同床異夢【二宮清純 スポーツの嵐】

政治は戦いの場
政治の世界では、しばしばスポーツ用語が使われる。
たとえば「ノーサイド」。ラグビーで試合終了を意味する。
石破茂元自民党幹事長が自民党新総裁に選出された直後の両院議員総会で岸田文雄首相は、こうスピーチした。
「これからはノーサイド。新しい総裁の下、我々は一致団結して国民から課せられた責任を果たさなければなりません」
しかし、解散総選挙での、いわゆる“裏金議員”の扱いを巡っては、党内から異論や反論が噴出し、とても「ノーサイド」と呼べるような状況ではなかった。
政治の世界は常在戦場である。今日の勝者は明日の敗者。今日の敗者は明日の勝者。政治家とは、常に権力闘争に明け暮れる人々の謂でもある。逆説的に言えば「ノーサイド」の精神から、もっとも遠い世界が政治なのである。
野党議員が、よく用いるのが「イエローカード」や「レッドカード」といった警告や退場を意味する言葉だ。
「裏金問題は明確なルール違反で、イエローカードやレッドカードを出して退場させないといけない」(立憲民主党・泉健太代表=当時)
これらの言葉が人口に膾炙したのは1993年にJリーグが誕生してからである。
悪質なファウルをしたり、試合を遅延させたりすると、レフェリーから「イエローカード」が出される。1試合で2枚出されれば退場だ。イエローより、さらに悪質、暴力的、そして著しく不正と見なされたプレーに対しては「レッドカード」が出される。この場合は一発退場となる。
余談だが、野党に転落した自民党議員が、元首相の中曽根康弘に「先生、野党の仕事って何ですか?」と問うた。
中曽根は保守合同の立役者である三木武吉の言葉を引用し、こう答えたという。
「何が何でもその時の政権を倒す。政策も何もない。とにかく政権を倒すことが野党の仕事だ」
この迫力が今の野党にあるのか。政策の前に政権奪取の意欲が問われている。
「全員野球」も政治家が好んで使う言葉だ。
2018年10月、第4次安倍内閣の発足を受け、安倍晋三首相(当時)は「この内閣は、それぞれのポジションで腕を磨いてきた実務型の人材を結集した、いわば『全員野球内閣』だ」と説明した。
そうでも言わない限り、「チームがひとつにまとまるのは難しい」ということなのだろう。まぁ同床異夢は、政治の世界だけではなく、どの組織どの会社にもある話だが……。
初出=週刊漫画ゴラク2024年11月1日発売号
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