SPORTS COLUMN
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埼玉西武ライオンズ・レディース山崎まりが、スポーツギフティングサービスを利用する訳

Text:花田雪

「知ってもらうこと」「収入」
山崎まりがUnlimを活用する理由

 昨季まで7年間、女子プロ野球でプレーした山崎まり選手は、今季から埼玉西武ライオンズが創設した埼玉西武ライオンズ・レディースに所属し、女子野球選手として再スタートを切っている。

 しかし、ライオンズ・レディースは昨季まで籍を置いていた女子プロ野球とは違い、「クラブチーム」の形態をとっているため、いわゆる年俸は発生しない。彼女自身、今季はプロ時代の貯金を切り崩したり、アルバイトをしながら生計を立て、プレーを続けている。

男女問わず、野球選手がプロ退団後も現役を続けるうえで、「収入」は大きなネックになる。働きながらプレーを続けることは決して容易ではなく、山崎本人も大学卒業後、中学校の非常勤講師として働きながらクラブチームでプレーした経験があるが「平日の夜と土日の練習だけでは、体力、技術をキープするのは難しかった」と語る。

 だからこそ、今は野球に特化した整形外科で子どもたちに負担のかからない投球フォームを教えたり、個人で野球のパーソナルトレーナーのような仕事をするなど、できるだけ「野球に関連した仕事」で収入を得ているという。

スポーツギフティングサービス「Unlim(アンリム)」

 そんなときに出会ったのが、株式会社mixiが運営するUnlim(アンリム)というスポーツギフティングサービスだ。

 Unlimとは、ファンがアスリートフラッグ財団に寄付をすることで得られる応援ポイントを直接、登録しているスポーツ団体やアスリートに送ることで、金銭的な支援をすることができるシステムで、山崎は今年3月からこのUnlimを活用し、実際にそこで得た資金などを練習費用に充てるなどしている。

 また、彼女がUnlimに登録したのは、金銭的な理由だけではない。

「もちろん、収入面も大切ですが、私たちはそれ以上に『知ってもらうこと』が重要。Unlimを通してメディアに出演させて頂いたり、山崎まりという野球選手、さらには女子野球そのものをPRできる。今、女子野球選手で登録しているのは私だけですが、野球はもちろん、様々な女子アスリートの方にとっても、とてもメリットのあるシステムだと思っています」

 決して恵まれた環境にあるとはいえない女子野球だが、彼女は試行錯誤し、様々な形で「野球選手」として活動するための収入を得ている。

 新たなビジネスモデルを利用しながら、アスリートとしてプレーを続けているのだ。

 特に「マイナー競技」と呼ばれるスポーツをプレーする人間にとっては、彼女の取り組みは必ず参考になるはずだ。