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飛距離アップに欠かせないインパクトで加速させる秘訣とは!?【「圧力系」インパクトの作り方/阿河徹】

Text:阿河徹

クラブで地面を斜めに叩くのがゴルフスイング

バックスイングでコッキングを作り、それをインパクト直前で開放するという加速の方法を私は「角速度」と呼んでいます。
 手首の角度をスピードに変換するのでそう表現しているのですが、この動作をわかりやすく言うと、剣道の面を打つようにクラブで地面を叩く動作です。このときクラブは地面に対して90度で運動しますが、同じ動作でクラブをスイングプレーン上で動かす、つまり地面に対して約60度で運動させたものが、ゴルフスイングだと考えてもらえばいいと思います。

クラブをタテに動かして地面をトン! と叩く動きを、徐々に倒していって60度になったときがスイングなんですね。このようにクラブを動かすことでターフがとれるインパクトになります。

ところがクラブを60度傾いた平面上で動かすだけなら、手首を固定していてもできることが混乱を招きます。非力な女性は特に、右ヒジを外側に曲げてクラブを持ち上げるようなバックスイングになりますが、それもオンプレーンに上がっていることになります。しかしそのまま手首を固定して打つのはかなり難しい作業で、クラブの動き自体はオンプレーンだけれども、結果は大ミスということになってしまうのです。手首の角度を使うことはスイングにおいてかなりの重要事項で、インパクトゾーン付近を除くと、ほぼ手首には角度がある状態です。

ジム・フリックというコーチが考案した手首の角度をチェックする練習器具があるのですが、プロゴルファーや上級者がそれを付けてスイングすると、バックスイングで腕が地面と水平の高さまで上がったぐらいで手首には角度ができ、ダウンスイングで手元が右ポケットの辺りに下りるまで角度は維持されます。そこからリリースされてインパクトを迎えたら、フォロースルーで手元が肩の高さまで来たところで再び角度ができ、フィニッシュまで維持されます。

ところが一般のアマチュアゴルファーはいつまでも角度ができず、唯一、切り返しのときだけ角度ができますが、すぐにほどけ、そのままボールをとらえて最後の最後のフィニッシュで角度ができます。要はほとんど角度がないままスイングしているということで、これが生きたボールを打つことができない理由です。

このようにプロゴルファー・上級者と一般アマチュアゴルファーでは手首の使い方が真逆になっていて、手首を使うと「手打ち」のような気がするのも見逃せない要因です。だから角速度を利用したスイング作りに取り組まないし、やろうとすると脳が邪魔をするという部分もあるはずです。ですからまずは「スイングとはこうだ」という思い込みを改める必要があるし、脳を柔軟にしておきたいということです。

私が知る限り、本当に上手い人は柔軟だし貪欲です。自分よりもはるかにキャリアの浅いゴルファーからもヒントを得ようとしますし、ゴルフのレッスン本などもよく読んでいます。ぜひともこの姿勢を見習って、新しいスイングにチャレンジしていただけたらと思います。

●ゴルフスイングを理解する3ステップドリル
まず、剣道の面のようにクラブを垂直に動かして地面を叩く。ヒジを曲げず左手のタテコックでクラブヘッドを上げ下ろししよう。次に少し斜めから地面を叩く。角度を徐々に倒していって60度になったときがゴルフスイングだ。



●クラブがオンプレーンに動いても正しいスイングになるとは限らない
クラブが60 度倒れた平面上を動いても正しいスイングとはいえない。なぜなら手首を使わず持ち上げるようにして平面をなぞることもできるからだ。


●プロゴルファーのスイングは手首に角度のある時間が長い
腕が8時の位置に上がったら、コッキングが入るので手首には角度ができる。角度はダウンスイングでもキープされ、インパクト直前でほどかれることで、クラブヘッドが加速する。打ち終わった後はクラブが、12時の位置あたりで再び手首に角度ができる。





●アチュアゴルファーのスイングは手首に角度のある時間が短い
クラブを持ち上げてしまうとコッキングが、正しく行われず手首に角度が作られない。切り返しで瞬間的に角度ができるものの、すぐにほどけてしまいそのままインパクトを迎える。その後も角度がないままフィニッシュを迎えスイングが終わってしまう。




【書誌情報】
『70台は楽に出る!「圧力系」インパクトの作り方』
著者:阿河徹

ボールがクラブフェースにきちんと当たる確率を高め、飛距離が十分出る― そんなスイングを実現するため著者ススメているのが「圧力系インパクト」。小さなバックスイングで強いインパクトを実現する。本書では、このインパクトの作り方を写真を数多く用いて解説。70台のスコアも可能にする、ゴルファー待望の一冊だ。