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4スタンス理論における陸上競技[中長距離・マラソン]での最適な腕の振り方とは!?【廣戸聡一ブレインノート】

Text:廣戸聡一

陸上競技[中長距離・マラソン]競技別解説

体幹部の素早い空間移動

短距離と中長距離との違いは、“ガソリン”の使い方だと言えます。短距離を走るなら、エンジンの回転数を上げて一気にガソリンを使い切ります。一方、中長距離を走る場合は、エンジンの回転数を抑えて低燃費走行をするのが効率的な走り方です。身体の使い方も同様です。中距離は、まずは短距離に近いギア比(腕の振り幅等)で脚を使えるだけ使って、残りの余力を体幹の動き、面の入れ替えで最後まで走り切るイメージです。

一方、長距離では、脚は走ることより立つことだけに利用します。短距離とはギア比を変えてストロークを間引き、疲労度と衝撃のダメージを抑えます。そして常に同じストロークで面の入れ替えを行うことがポイントです。


競技の起源

紀元前724年の「第14回古代オリンピック」から2スタディオン(約400m)を走る中距離走「ディアロウス走」が種目に加わり、第15回からはスタディオンを10往復(約2km)する長距離走「ドリコス走」も加わった。マラソンの起源は紀元前490年、ギリシャ軍の伝令がマラトンからアテナイまで約36kmの道のりを走ったという故事に由来している。

腕の振り方

タイプによって腕の振りは異なり、自分に合った振り方とリズムを体得する必要がある。

【A1】肘を前に振り上げる
やや脇を開き、親指と人差し指を利用しながら、肘を後ろから前に(下から上に)正中線に沿って振り上げるとリズムがとりやすい。みぞおちと膝を前に出すイメージ。


【A2】肘を体側に沿ってまっすぐに移動させる
中指と薬指を利用して、肘を体側に沿ってまっすぐに、後ろから前へ(下から上に)移動させる意識で振るとリズムがとりやすい。みぞおちの背中側と膝裏で前進する。


【B1】手首から前腕を前から後ろへ移動させる
体側に沿ってまっすぐに振る。人差し指を起点に、手首を前から後ろへ(上から下に)移動させる意識で振るとリズムがとりやすい。骨盤の奥(仙骨)を前に押し出すイメージ。


【B2】手首から前腕を前から後ろへたたきつける
やや肘を開き、へその前あたりで腕を交差させるような腕振りとなり、上半身がやや左右に揺れる。薬指を起点に手首から前腕を前から後ろへ(上から下に)たたきつけるように腕を振るとリズムがとりやすい。のど元で前に進む。


【書誌情報】
『廣戸聡一 ブレインノート 脳と骨格で解く人体理論大全』
著者:廣戸聡一

「本来の自分の身体の動きと理屈を知り、身体だけでなく精神的な部分との兼ね合いの中で、“いかにして昨日の自分を超えるか”という壮大なテーマを、人体理論の大家であり、日本スポーツ・武道界の救世主と呼ぶに相応しい、廣戸聡一が、自身の経験と頭脳のすべてを注ぎ込んで著す最強最高の身体理論バイブル。四半世紀でのべ500,000人の臨床施術により、多くのトップアスリート、チーム、指導者、ドクターとの関わりの中で行き着いたトレーニング&コンディショニング理論の集大成、ここに完成。オリンピック競技を含む全52種目を個別にも論及、紐解いた、すべてのアスリート、指導者、スポーツファン必携の書!

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