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4スタンス理論における体操[跳馬]でのより美しく強い力で跳び上がる為の感覚とは!?【廣戸聡一ブレインノート】

Text:廣戸聡一

体操[跳馬]競技別解説

2つの高さでトランスフォームを魅せる

全速力で走ってロイター板で一気に踏み切り、ダイナミックに身体の形を変える跳馬は、手の力を使っているように見えますが、実際に使っているのは、手の力ではなく体幹の変形です。一流選手の技を見ていると、軽く「ポン」と手をついているだけのように見えますが、実際には、体幹を猛烈にコントロール(体幹+脚力+ロイター板の反発力)しており、それに対応する手腕と体幹の強さが必要とされます。また、踏み切る場所(ロイター板)と手をつく場所(跳馬)の高さが違うため、同時に2つの空間座標を認識することも重要です。

たとえば跳び箱の苦手な子どもが、助走してドンと跳び箱の上に座ってしまうのは、跳び箱の上に自分の身体が上がるという感覚を持てていないからです。踏み切りと同時に、そのままの高さで手をつくのではなく、台の高さに跳んでから手をつくことが大切。踏み切りと手をつく場所それぞれの空間座標と骨格座標(体内の座標)の位置関係を、立体的にイメージするといいでしょう。

競技の起源

跳馬とあん馬の始まりは、古代ローマ時代に兵士たちの馬術の基礎訓練として行われていた木馬運動だと言われている。片手に武器を持っての飛び乗りや飛び降りの技術を磨いていたものが進化し、両手をついての飛び越しは跳馬へ、両手で支える運動はあん馬へと、形式が二分化されたという。

より美しく強い力で跳び上がるための感覚

AとBのどちらの感覚で跳び上がればいいのかは、机に両手をついてジャンプしたとき、どちらがやりやすいかで判断できます。

【A】みぞおちと膝を上げる感覚
短距離などと同様、A1タイプはみぞおちを前に出すようなイメージ、A2タイプはみぞおちの後ろを前に押していくようなイメージで跳び上がる。

【B】骨盤を上げる感覚
短距離などと同様、B1タイプは腰の後ろを前へ押していくイメージ、B2タイプは腰の前側を意識するイメージで跳び上がる。

【書誌情報】
『廣戸聡一 ブレインノート 脳と骨格で解く人体理論大全』
著者:廣戸聡一

「本来の自分の身体の動きと理屈を知り、身体だけでなく精神的な部分との兼ね合いの中で、“いかにして昨日の自分を超えるか”という壮大なテーマを、人体理論の大家であり、日本スポーツ・武道界の救世主と呼ぶに相応しい、廣戸聡一が、自身の経験と頭脳のすべてを注ぎ込んで著す最強最高の身体理論バイブル。四半世紀でのべ500,000人の臨床施術により、多くのトップアスリート、チーム、指導者、ドクターとの関わりの中で行き着いたトレーニング&コンディショニング理論の集大成、ここに完成。オリンピック競技を含む全52種目を個別にも論及、紐解いた、すべてのアスリート、指導者、スポーツファン必携の書!